神棚の処分はどうしたらいい?いちばん良い方法3つ

2021年5月28日

神棚の処分でお悩みの人へ

遺品整理の時に故人の部屋に行くと必ずあるといっても過言ではない神棚、古くから家の中に神棚を置く習慣があり家族の健康を祈願したり1日1日の願望を神様にお願いしたりしていました。

しかし、神棚はそれぞれの家にあったもので作られているためあまり使いまわしなどはしませんよね?そういった場合に故人の家にある神棚の処分はどうしたらいいのかをお伝えいたします。大体の方が以下の3種類の方法で処分しています。

  • お札だけを神社に返納する
  • 祈祷する
  • お焚き上げをする

ポイント

この記事は遺品整理人である専門家が実際の現場での知見を遺品整理で困っている方へ向けて発信している記事となっています。もし、あなたの周りで遺品整理に困っている方がいたらその人に記事を教えていただけたらうれしいです。より多くの方に記事をお届けし悩みを解決することができればと願っています。

遺品整理人ライセンス

認定遺品整理人 No.000085

年間300件以上の遺品整理現場に携わり数多くの遺族の悩みを解決してきた遺品整理の専門家です。

神棚の処分はゆく先々で相談されることでありどのように処分するのがいちばんよいのかを模索して遺族のご要望に沿った形で下げさせていただいてます。

神棚を処分する際のルール

神棚を処分するときに遺族が感じることは、

  • ただ処分するとタタリがこわい
  • どうやって処分していいかわからない
  • 神社に持って行ったらいいの?

神棚を処分する際にはこうしなければなりませんといったルールはありません。

神棚本体は仏壇のようにあつかわなくてもそうタタリがあるわけもありませんが、お札自体はお世話になった神社へ戻す(返納)するといったほうが心の安心感につながるのではないでしょうか。

神主に直接聞いてみた

故人の神棚の処分で困るのが、「自分が住んでいる場所とちがう地域」だから持っていけないという悩み。

神主より一言

神棚にお供えした榊や供養物などは各自で処理してもいいがお札などは、その神社の神様の変わり身なのでお世話になった神社へ返納することが望ましい。だが、故人様となってしまった以上は自ら返納にはお越しできないだろう、そのようなときは家族が返納に訪れるかどんど焼きなどへ出かけて神様のもとへ帰すのも一つの考えだろう。

故人と遺族が同じ場所に住んでいるのではなく、独立して違う地域に住んでいる場合はそれぞれの神社に行っていると思います。故人の家が自分の住んでいる地域とちがう場合にはわざわざその神社まで足を運べないケースもあります。

そのようなときは、「まず郵送で返納できるか問い合わせてください」ということでした。ただ注意点があり返納料がある神社や郵送では受け付けていない神社もあるので全部が郵送対応をしているわけではないとのこと。

それぞれの神棚の処分方法

神棚の処分はそれぞれの処分方法があります。

  • 神社へお札を返納する
  • どんど焼きで神のもとへ送る
  • お焚き上げをする
  • 可燃物の日に出す

神社へお札を返納する

これはお世話になっていた神社がわかる場合には直接神社へ出向きお札を返納する方法です。神社にはそれぞれ得意とするご利益がありますが故人が信仰していた神社ですから思い入れがあったのだと思います。本当は自分で返納したいかもしれないのですが亡くなってしまったら自分では返納できないのですから遺族に託す必要があるかもしれません。

どんど焼きで神のもとへ送る

どんど焼きとは、お守りやお札、くま手などを小正月にどんどん燃やす無病息災などを願った行事です。各地域で実施日は変わることがありますが1月8~1月15日ころに行われることが多いです。1年間神社でお世話になった変わり身のお札などはどんど焼きで立ち上る炎から神のもとへ送る役割もあるといわれています。

そして、どんど焼きの灰を持ち帰って家の周りなどに撒くと魔除けになるといわれています。

お焚き上げをする

これがいちばん安心できる方法かもしれませんが費用が掛かります。きちんと清めてもらうので費用が発生してもこの方法がほかの方法よりも故人と遺族にとって気持ちがすっきりすると思います。毎日毎日手を合わせて拝んできたお札ですから故人の魂も宿っているかもしれません。「魂はものに宿る」といわれるほどなのできちんとお焚き上げをすることが供養になると思います。

可燃物の日に出す

これはお札などにまったく執着がなく、信仰や霊現象に興味がなければ可燃物の日に集積所に出して処分してしまうことです。あまりおすすめはできませんがやむを得ない場合は仕方がないのかもしれません。

しかし、その神社の神様の代わりに家や身体を守ってくれたので「ごくろうさま」の一言は添えるようにして処分すればよいと思います。

お焚き上げにかかる費用相場

お焚き上げは消防法によって適切な場所でおこなわなくてはならないために「炉」を使う設備料として考えることも必要ですがお焚き上げにかかる費用相場というのは3社造タイプでは5,000~10,000円くらいがお焚き上げ相場となっています。

もちろんお焚き上げをした火は浄火となり天に帰る送り火になるでしょう。

私たちはお焚き上げをおすすめします

これまで数種類のお札の処分や神棚の処分方法をお伝えしてきましたが、私たちが扱っているのは故人の遺品です。それはこれまで生きてきて神棚や仏壇にさまざまな願い事や供養事などをお祈りしてきたことでしょう。

神様は天に代わり神棚に降りてきて願い事をかなえてくれる、仏壇は故人の悩みや不安などを聞き入れてくれる。そんな遺品を無下に扱うことはできないため私たちの場合にはお焚き上げをしてから処理をするという方法をとっています。

神棚を乱暴に扱って神のタタリがあったら怖いですからね。

仏壇を無下に扱って故人が枕元にでてきたら動けなくなってしまいますから。

故人の願い

いろいろな現場に行き、神棚から神具や社殿などを下すときには一度手を合わせてから降ろすようにしていますが社殿を持った腕がプルプルとふるえてしまったりします。それほど緊張することであり故人がお祈りしていたものですから落としてしまったら申し訳ないという気持ちもあります。

社殿の中にはお札が入っておりますがそれを見たりするとどこの神社でいただいたものなのか、どういったご利益がある神社なのかななど気になったりもします。

しかし、毎日故人がお祈りしてきた神棚ですが生涯納得のいく願い事ができたら私もうれしく思います。

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