孤独死の特殊清掃について

東京で特殊清掃をご検討なら、実績ある専門業者「Clean-Service」まで

2025年4月5日

特殊清掃 東京

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東京の特殊清掃

特殊清掃とは、通常の清掃では対応できない汚れやにおいを取り除く専門的な清掃作業です。特に東京のような人口が密集する都市では、高齢者の孤立死があった部屋、自死や事件現場など、特殊清掃のニーズが年々高まっています。本記事では、東京における特殊清掃の特徴や対応が必要なケース、業者選びのポイントまで、分かりやすく解説します。

  • 東京に住んでた故人の部屋の臭いが隣室に漏れてしまって困っている
  • 警察の検視が終わるまで何もできないの?
  • 賃貸物件のオーナーに早く清掃するように言われている。
  • 孤独死が起きた部屋の高額な原状回復費用を払わされそう
  • 東京でどこに特殊清掃を頼めばよいのかわからない。
  • 自分たちでは対応できないため、特殊清掃の専門業者に依頼したい。

特殊清掃の現場では、早期の対応正しい手順が非常に重要です。誤った清掃方法や不十分な処置では、においや菌が残り、建物全体に被害が広がってしまうおそれがあります。

しかし、正しい技術と十分な経験を持つ業者に依頼すれば、においは完全に除去することが可能です
だからこそ、「どの業者に依頼するか」は非常に重要な判断ポイントとなります。

特殊清掃の現場
特殊清掃の現場

私たちについて

私たちクリーンサービスは、特殊清掃の専門業者として、孤独死や事故死、自宅でのご逝去などの現場に真摯に向き合い、においの除去・感染症対策・遺品の整理・原状回復までを一貫して対応しております。

現場ごとに異なる状況に対し、適切な判断と工程管理を徹底し、ご遺族や関係者の精神的ご負担を少しでも軽減できるよう心がけています。

■ 私たちの強み

  • 確かな実績:東京都内を中心に多数の特殊清掃を対応。再依頼率の少ない丁寧な作業。
  • 完全脱臭を前提とした作業:においの根本原因に対応し、臭気測定にて数値管理を実施。
  • 明確な見積もりと説明:現地確認後に詳細なお見積もりを提出し、追加費用のない明朗会計。
  • ご遺族への配慮:作業前後の報告や写真記録、保険対応書類のサポートも承ります。

私たちは、ただ清掃を行うだけでなく、「また人が住める空間へ戻すこと」を使命とし、誠実に業務に取り組んでいます。
どんな小さなお悩みでも、まずはご相談ください。ご遺族や管理者の立場に寄り添った対応をお約束いたします。

東京の特殊清掃専門業者として

さまざまなメディアで当社は紹介されました!

メディア掲載実績
ロイターで当社の特殊清掃が紹介されました
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私たちは、東京を拠点に「自宅での死(孤独死)」に伴う特殊清掃を専門とするクリーンサービスです。

特殊清掃では、汚れを落とすための薬剤に関する知識や、においを分解・除去するための専用機材の正しい使い方が求められます。
特に、「完全なにおいの除去(脱臭)」を行える業者は限られており、東京でも数社しか対応できないのが現状です

亡くなられた場所は浴室・トイレ・畳の上・フローリング・ベッド上などさまざまであり、場所に応じた適切な清掃・修復方法を理解しているかどうかが、業者の専門性を示すポイントとなります。


■ 特殊清掃と「特殊片づけ」は異なります

現在、多くの業者が「特殊清掃対応」をうたっていますが、中にはにおいの除去まで行わず、片づけや廃棄物の搬出のみで作業を終えている業者も存在します。これは厳密には「特殊片づけ」であり、ご依頼者様が求める“元の状態に戻す”という理想には届きません

実際に、「特殊清掃を依頼したのににおいが再発し、あらためて専門業者に再依頼する」といった事例も少なくありません。


■ 業者選びで確認すべきポイント

特殊清掃を依頼する際には、以下の点を事前に確認することをおすすめします:

  • 作業工程がホームページなどに明確に記載されているか
  • においを「感じにくくする」のではなく、「完全に分解・除去できる技術」を持っているか
  • 臭気測定器を用いた数値管理を行っているか
  • 「作業実績」や「作業前後の報告例」が具体的に公開されているか

※お客様の声や口コミだけでは判断が難しい場合もあります。作為的に作られた情報に惑わされず、技術力と作業実績を重視して業者を選ぶことが、後悔のない依頼につながります。


第三者機関で特殊清掃の薬剤を検証済み

20年以上の特殊清掃の実績と研究から生み出した

安全性と臭いを抑える自社薬液

腐敗臭の除去には専門的な薬剤と技術が不可欠です

腐敗臭は非常に強く、市販されている消臭スプレーや一般的な薬液では十分な効果を発揮することはできません。
そのため、においが残ったりしばらくして再発したりといった「二次的な被害」が発生するケースが多く見られます。


自社開発の専用薬剤で、確実なにおいの抑制を実現

弊社では、これまで対応してきた数多くの特殊清掃現場での経験をもとに、においの成分や発生メカニズムを研究・分析し、
独自に開発した特殊清掃専用の薬液を使用しています。

この薬液は、単ににおいを「ごまかす」のではなく、腐敗臭の原因となる成分そのものに化学的に反応し、分解・無臭化する働きを持っています。
これにより、従来の薬剤では対応できなかったレベルのにおいにも高い効果を発揮し、
再発のない確実な脱臭処理を可能にしています。

特殊清掃の現場の臭気分析

特殊清掃現場の臭気を計測して確実な施工を

臭気測定器を使って環境基準へ戻す

においの強さを見積もり時に測定し、環境基準値まで確実に抑えます

お見積もりの際には、専用の臭気測定器を用いて、現場のにおいの強さを数値で確認します。
そのうえで、国が定める環境基準である10ppm〜21ppm以下までにおいを抑えることを目標として、脱臭作業を計画・実施いたします。


特殊清掃は「片づけて終わり」ではありません

単に遺品を撤去したり清掃したりするだけで終わるのではなく、室内に残る腐敗臭や体液由来のにおいを徹底的に取り除くことが、特殊清掃の本質です。
弊社では、作業を途中で終えることなく、においが再発しない状態まで責任をもって対応いたします。


ご遺族と大家様が納得して契約を終えられるように

特殊清掃は、ご遺族にとっても物件の管理者にとっても、精神的・実務的に負担の大きい対応です。
だからこそ私たちは、双方が納得したうえでお部屋の契約を円満に終了できるよう、確実な清掃・脱臭と誠実な対応を心がけています。

ご遺族や管理者の方が安心して次のステップに進めるよう、「何事もなかったかのような状態」へ戻すことを目指しています。

弊社が臭いを脱臭できる根拠とは

床下の体液確認

自宅での孤独死と体液・においの広がりについて

住み慣れたご自宅でお亡くなりになり(いわゆる孤独死)、発見までに日数が経過した場合、ご遺体の腐敗が進行し、体液や腐敗臭が室内全体に広がってしまうことがあります。

腐敗に伴って体内から流れ出た体液は液体状であるため、床材の隙間を通って下層部へと浸透していきます。


■ 木造住宅における体液の広がり

木造住宅の場合、体液は畳やフローリングを貫通し、床板や根太、さらには木材の内部にまで深く染み込むことがあります。
時間の経過とともに浸透範囲が広がり、においが取れにくくなるだけでなく、構造材そのものにまで影響が及ぶこともあり、除去がより困難になります。


■ コンクリート構造における体液の浸透

一方、コンクリート構造の建物であっても、長期間放置された場合には、体液が床材の下を通り、コンクリートスラブにまで到達するケースがあります。
このような場合、表面の清掃だけでは不十分であり、特殊な洗浄剤や分解剤を使用して、コンクリート内部に染み込んだ体液を“浮かせて”から丁寧に拭き取る工程が必要となります。

自宅死(孤独死)によるにおいの発生源を適切に処置し、安全に入室できる環境へ

孤独死の跡

ご遺体搬送後の入室準備とご配慮について

警察によってご遺体が搬送された後でも、現場検証や関係機関の手続きが完了するまで入室許可が下りるまでに日数を要する場合があります。

入室許可が出た段階で、ご遺族が必要な書類や貴重品を探すためにお部屋へ入ることができるよう、弊社では入室前に部屋全体への消毒および一時的なにおいの抑制処理を行っております。


■ 入室前の対応内容

  • 空間全体の消毒処理
     空気中の細菌・ウイルス、および害虫対策のために消毒剤を噴霧します。
  • 弊社独自の消臭剤を散布
     腐敗臭を一時的に抑える効果があり、短時間の入室が可能な状態に整えます。

■ 腐敗が進行している場合のご配慮

ご遺体の腐敗が進行しているケースでは、警察から「遺体の跡を見ないように」との指示を受けることがあります
その際は、無理に現場を直接見ることは避け、弊社スタッフが入室して撮影した現場写真をもとに、必要な判断をしていただく方法をおすすめいたします。

腐敗の跡やにおいは、事前に聞いていた内容と実際の光景・においでは受ける印象が大きく異なり、精神的に強いショックを受ける可能性があります
ご不安を感じる場合は、「現場を見ない」という選択も、大切なご判断の一つです。

工期の目安は、臭気測定によって数値的に判断します

孤独死現場の臭い計測

特殊清掃におけるにおい・汚れの除去と工期について

特殊清掃では、ご遺体の腐敗や体液の流出によるにおい・汚れの除去が必要となりますが、よほど軽度なケース(死後数時間以内で体液の漏れがない場合)を除き、1日でにおいを完全に除去できることはほとんどありません。


■ におい発生のメカニズム

ご遺体が腐敗し始める頃には、すでに腐敗臭(揮発性有機化合物など)が空間中に放出されています。その前段階として、死後の筋肉弛緩により体内にとどまっていた尿が漏れ出し、尿特有のにおいが先に発生することがあります。
この尿が体内にとどまったまま腐敗が進行すると、体液・内臓内容物などから感染症のリスクも高まり、においの質と強度がさらに深刻化します。


■ においの強さと作業期間(工期)の関係

弊社では、作業開始前に臭気測定器を使用してにおいの数値を可視化し、それに基づいて作業計画と工期を見積もります。
この際に重要なのは、「オゾン脱臭機を1~2日使用したからといって、においが完全に除去されたとは限らない」という点です。


■ オゾンの使用と注意点

オゾンは強力な酸化力を持ち、空間脱臭に効果を発揮しますが、

  • 過剰に使用するとせき込みや体調不良などの健康被害を引き起こすおそれがある
  • 嗅覚が一時的に鈍ることで、「においが取れたように錯覚」する場合がある
  • においの根本原因(体液・建材の汚れなど)に処置が及んでいなければ再発する

といった特性を理解して適切に使用する必要があります。


■ 数値で確認する脱臭の完了

そのため、においの除去には必ず作業開始前と完了後の2回にわたって臭気を測定し、客観的な数値で「完全ににおいが除去された」ことを確認する必要があります。

たとえば、

  • 臭気レベルが数百ppm程度であれば、数日〜数週間の作業で除去可能
  • 数千ppmを超える重度な事例では、1カ月以上の作業が必要になることもあります

■ 臭気測定データの重要性

臭気データは、万が一ご遺族と物件所有者(大家様)との間でトラブルや訴訟が発生した際にも、清掃・脱臭作業の適正性を証明する重要な記録となります。
そのため、臭気を必ず機械で計測してくれる信頼できる業者に依頼することが、安心と再発防止につながります。

特殊清掃の前に遺品整理を行い、必要な遺品を処分・仕分けします

遺品整理

遺品整理は、感染症対策・防臭処置を行い入室可能な状態になってから行います

特殊清掃の現場では、ご遺族が安全にお部屋に入室できるよう、まず感染症対策として消毒を行い、続いて一時的な防臭処置を施すことから始めます。
これらの初期処置が完了し、短時間でも入室が可能な環境になった段階で、遺品整理を開始いたします。


ご遺族とともに進める遺品整理

クリーンサービスでは、ご遺族が現場に立ち会える場合には、一緒に遺品整理を行い、「必要なもの」と「不要なもの」の仕分けをサポートいたします。
登記簿や権利書、賃貸契約書、現金、通帳などの重要書類や貴重品については、弊社スタッフが責任を持って探索・回収することも可能です。

一方で、

「少しでも自分たちの手で整理してあげたい」
というご遺族のお気持ちも大切にし、ご希望があれば一緒に遺品整理を進めることにも柔軟に対応しております。


消臭作業は遺品整理が完了してから行います

本格的な脱臭作業(薬剤処理・オゾン脱臭など)は、室内に物が残っていない状態で行うことが基本です。
におい成分は家具や衣類に再付着する可能性があるため、遺品整理が完了し、室内が空の状態になった後に、段階的な消臭工程に移行します。

孤独死などが発生したお部屋では、本格的に特殊清掃に入る前に、遺品の整理と仕分けを行うことが非常に重要です。
これは、清掃作業によってにおいや薬剤が遺品に付着してしまうことを防ぎ、貴重品や形見となる品物を事前に確保するためでもあります。


■ 本格的な特殊清掃前に遺品整理を行う理由

  1. 汚れた遺品とそうでないものを分別するため
     体液や腐敗臭が付着した遺品と、無事なものを正確に仕分ける必要があります。
  2. においの拡散を最小限に抑えるため
     においを吸着した布製品・紙類などは、放置すると空間全体ににおいを再拡散させることがあります。
  3. 清掃作業の効率を高めるため
     物品が残ったままでは清掃・脱臭作業に支障が出ることもあるため、遺品の撤去・処分を先に行うことが理想的です。

■ 遺品整理の流れ(特殊清掃前)

  1. ご遺族との立ち合い、またはヒアリングによる仕分け基準の確認
  2. 貴重品・書類・写真などの探索と分別
  3. 汚れの程度に応じて、処分・保管・洗浄の分類
  4. 必要に応じて、遺品の供養やご遺族への配送手配

注意点

  • 遺品整理は、清掃や脱臭と同じく専門的な判断と衛生管理が必要な作業です。
  • ご遺族が直接作業をされる場合は、防護服・マスクなどの装備が必須です。
  • 状況によっては、特殊清掃と遺品整理を同じ業者に一括で依頼することでスムーズに進行できます。

ご遺体があった場所に対して、専門的な清掃(特殊清掃)を実施いたします。

遺体があった場所

室内に発生する害虫と体液汚れへの早期対応が重要です

死後ある程度の期間が経過している場合、室内にはハエが飛び回っていたり、ウジがはい回っていることも少なくありません。
これらの虫は単なる衛生上の問題だけでなく、汚れの範囲を拡大させてしまう原因にもなります。


■ ハエ・ウジによる汚れの広がり

  • ハエは足に付着した体液や汚泥物を、窓や壁、カーテンなどに移しながら飛び回るため、においや汚れが部屋全体に広がる可能性があります。
  • ウジは床材や壁の隙間に入り込み、サナギから成虫へと変化するため、再発的な害虫被害を引き起こすおそれもあります。

これらの虫が建材の隙間などへ入り込む前に、初期段階で徹底的に駆除を行うことが望ましい対応です。


体液の洗浄は、脱臭前の最重要工程です

ご遺体があった箇所には体液が残っており、腐敗臭や細菌の発生源となるだけでなく、床材や下地にまで浸透していることもあります。
そのため、体液はできるだけ早期に染み抜きと洗浄を繰り返しながら徹底的に除去する必要があります。

弊社では、独自に開発した植物由来の特殊清掃用薬剤を使用し、人体や環境に配慮しつつ、体液が完全になくなるまで丁寧に洗浄を行っています。


■ 他社施工後の再対応にも伺っています

他業者が清掃を行った現場でも、「においが取れない」「再発した」といった理由で、弊社が再施工として現場対応に入るケースもあります。
その多くで共通しているのが、体液の洗浄が不十分だったことによるにおいの再発です。

遺体跡の徹底的な洗浄は、消臭処理を効果的に進めるために欠かせない基礎工程であり、ここを怠るとにおい戻りが発生しやすくなります。

部屋全体に染みついたにおいを、専用の機材と薬剤を用いて丁寧に消臭いたします。

特殊清掃円満解決

ウジやハエによる汚れの拡散と、部屋全体に広がるにおいへの対応について

先ほどの項でも触れたように、ご遺体を媒介に発生したウジやハエは、部屋中を動き回りながら腐敗臭を広げてしまう原因となります。
遺品の中に入り込んだり、手足についた体液や汚泥物を遺品で拭ったりすることで、においが部屋全体に広がり、空間が強い腐敗臭で充満してしまうのです。


■ においのついた遺品は適切に処分を

このような場合、遺品整理を進める中でにおいが付着してしまった物品は適切に処分し、
登記簿・権利書・契約書などの大切な書類は、安全に取り出して保管する必要があります。
ご遺族の希望により、私たちが代理で探索・分別することも可能です。


■ 遺体跡の洗浄後、空間全体の脱臭工程へ

遺体の跡を徹底的に洗浄した後は、部屋全体に染みついたにおいを除去する作業に進みます。
この工程は、いわゆる一般的なハウスクリーニングとはまったく異なる高度な作業となります。

キッチン・トイレ・浴室などの水回り設備の洗浄はもちろん、
壁紙(クロス)にまで染み込んだにおいを取り除くには、特殊な薬剤と手作業による洗浄が必要です。


■ 壁紙のにおい除去は段階的な工程が必要

壁紙のクリーニングは、以下のように複数の工程を繰り返しながら慎重に進めます:

  1. 天井や壁に薬剤を散布
  2. 薬剤がにおい成分と反応するまで時間を置く
  3. 丁寧に拭き取る
  4. 次の薬剤を散布し、再度反応・拭き取り
  5. においがなくなるまでこの工程を繰り返す

このように非常に手間と時間がかかる作業であり、1日で完了することはほとんどありません。


■ クロスをはがすだけではにおいは取れない

中には、壁紙をすべてはがして「スケルトン状態」にすればにおいが取れるとする業者もいますが、
においの原因が壁紙だけにあるとは限らず、それだけでは完全に脱臭できないケースが多くあります。

表面をはがすことだけで済まそうとする対応は、根本的な解決にならないことがあるため注意が必要です。

一か所ずつにおいを取り除いていく

においの広がりと処置の順序が、特殊清掃の結果を左右します

たとえば、1ルームの和室でお亡くなりになった場合、「キッチンにはにおいがない」ということはほとんどありません。
多くの賃貸物件では、玄関を入ってすぐの場所にキッチンが配置されており、室内で発生したにおいが玄関方向に流れ、キッチンにも広がっていく構造になっています。

これは、玄関の隙間が簡易的な換気経路(気流の通り道)となり、においの粒子がキッチン側へ移動してしまうためです。


■ におい除去は「順序」が重要です

こうした構造上の特性を理解せずに、最初から部屋全体の脱臭を一斉に行おうとしても、においの原因が残っていれば、何度作業してもにおいは戻ってしまいます。

そのため、弊社では次のような段階的な処置手順を徹底しています:

  1. においの根本である遺体の跡を最優先で処置
  2. その後、空間に広がったにおいを部屋単位で除去
  3. キッチン・トイレなどの空間は、においの流れに合わせて順次対応

たとえば、トイレでお亡くなりになっていた場合は、まずトイレ内の特殊清掃を完了させてから、他の部屋のにおい処理へと進みます。


においの処理は「部分処理」ではなく「原因除去」が基本

においはただ空気中に漂っているだけではなく、家具・壁紙・床材・配管などに吸着・浸透している場合が多いため
強いにおいの発生源を除去せずに空間だけを脱臭しても、効果は一時的で再発する可能性が非常に高くなります。


弊社の方針と再発防止の取り組み

弊社では、「においの強い箇所から順に、確実に処置していく」という作業ルールを徹底しており、
この工程管理によって、においが再発したという事例はこれまで一度もありません。

単に「消臭剤を撒いて終わり」ではなく、原因を突き止めて根本からにおいを除去することが、特殊清掃において最も重要であると私たちは考えています。

においを取り除く作業は、2~3日ごとにコンディションのチェックと改善のために訪問します。

特殊清掃後の脱臭のコンディション確認

特殊清掃後の脱臭工程とオゾン使用における注意点

特殊清掃が完了した後は、室内に残ったにおいの除去工程へと移行しますが、この段階では必ず空間のコンディション(においの強度・残留状況)を確認し、改善を加えながら適切に調整していくことが重要です。


■ オゾン機器の誤用とそのリスク

中には、特殊清掃後にオゾン脱臭機を設置したまま放置するようなケースも見られますが、これは非常に危険な行為です。
オゾンは強力な酸化物質であり、空気中の不純物と反応すると「硝酸」などの副生成物を発生させることがあります。

また、「オゾンは自然に空気に戻る」と誤解されがちですが、オゾンを使用したあとは、反応によって発生した化学物質を回収・分解する工程が必要です。
これには、活性炭フィルターなどを用いた空気の再処理が含まれます。

オゾンを長時間空間に滞留させると、人体に悪影響(せき込み・呼吸器刺激など)を及ぼす可能性があるため、専門的な知識・経験がなければ取り扱いは危険です。


■ 弊社の脱臭方針:薬剤による安全な処理

弊社では、人体や環境への安全性を重視し、自然由来の薬剤を用いた脱臭処理を基本としています。
オゾン脱臭は薬剤反応後に残ったにおいを中和するための補助的な工程にとどめ、常時使用・長時間運転は行いません。

薬剤による処理では、においの原因物質に直接作用し、分解・無臭化することが可能なため、弊社が対応したすべての現場において脱臭後のにおい再発は一度もありません。


■ オゾンの特性と限界

オゾンは空間に対する処理には有効ですが、家具や床材、壁紙などの「物体そのもの」に染み込んだにおいには効果が限定的です。
さらに、長時間使用すると「オゾン特有の生臭さ」が室内に残留することもあり、結果的にそのにおいを除去する追加作業が必要になることもあります。


■ 脱臭工程の理想的な進め方

  • 薬剤による徹底したにおいの除去
  • 2~3日ごとに臭気測定を実施し、現場の状況に応じて作業を調整
  • 完全ににおいが取り除かれるまで段階的に作業を継続

このように、においの数値と現場の状態を確認しながら脱臭作業を進めることが、確実な再発防止と安全な原状回復につながります。

においの除去工程の後に、においが再発するかどうかを確認するための計測期間を設けます。

臭い戻りの計測期間

においの再発確認期間を設け、確実な脱臭を実現します

においの除去工程が順調に進み一定の目処が立った段階で薬剤や機材の使用をいったん停止し、においの再発がないかを確認するための「計測期間」を設けます。
これは、完全な脱臭が行われたかどうかを確認する重要なプロセスであり、この時点で再発が見られる場合、仮にリフォームを行っても「またどこからかにおいがする」といった状態に戻ってしまうリスクがあるためです。


■ においの軽視が再依頼を招くことも

多くの方や一部の業者では、においを軽視し、「片付けさえ終われば、リフォームすれば大丈夫」と判断してしまうケースが見られます。
しかし実際には、においを発生させる原因物質が残っていれば、時間の経過とともに再びにおいが表面化し、再依頼となる「負の連鎖」に陥ることも少なくありません。

これは、脱臭の仕組みや必要な工程を正しく理解していないことによるものです。


■ 弊社の再発防止対策:1週間の臭気確認期間

弊社では、においの完全除去を保証するために、においの再発を確認する「経過観察期間」として約1週間を設定しています。

  • この期間中は、薬剤やオゾン機器の使用を控えた状態でにおいの動向を観察します。
  • 万が一、においの再発が確認された場合には、原因を再調査し、施工方法を見直した上で、必要な再処置・調整を行います。

この対応により、「リフォーム後ににおいが戻る」といった事態を未然に防ぐことが可能です。

最終的には、においを測定機器で計測し、環境基準に達していることを確認したうえで完了といたします。

孤独死の臭気計測

においの再発確認後、最終的な臭気測定で作業完了を確認します

においの再発を確認するための計測期間(経過観察期間)が終了し、再発が確認されなければ、最終段階として臭気測定器とパソコンによる数値計測を行い、作業の完了を客観的に記録します。

この工程では、取得した数値データを保存し、作業後の状況を可視化・証明することで、ご依頼者様や物件管理者様に安心していただける体制を整えています。


■ 環境基準に基づく数値の確認

弊社では、においの最終確認にあたって「臭気強度10ppm~20ppm以下」であることを基準としています。

  • 一般的な家庭内の臭気はおおよそ 15ppm前後
  • トイレなどでは 50ppmを超えることもあり
  • 特殊清掃後においては 20ppm以下を維持することが“人が住める状態”の判断基準

この基準値に確実に達していることを確認してから、リフォームや再入居準備へと進みます。


■ 手間を省いた作業のリスク

一部の業者では、表面的な清掃や短期間の処理で作業を完了させてしまうケースがありますが、そのような対応では以下のリスクが生じます:

  • においが十分に除去されず再発する
  • リフォーム後に「またにおいがする」と苦情が出る
  • 原状回復が不十分で再施工が必要になる

においの除去には高度な技術と豊富な現場経験が必要であり、知識がなければ完全な脱臭は極めて困難です。


■ 多くの方が「においが取れない」と感じる理由

においの除去が不完全な背景には、技術的に脱臭処理を完了できる業者が非常に限られているという現実があります。
正しい工程を踏まず、表面清掃だけを行ってしまう業者に依頼してしまうことで、においが残ったままになるケースが後を絶ちません。

東京における孤独死の特殊清掃の費用と遺族ができること

警察から現場への立ち入り許可が出た段階で、特殊清掃や遺品整理などの作業を始めることができます。

特殊清掃作業を始める前に、まず現場の消毒を実施し、安全を確保したうえで入室することが望ましいです。

入室前消毒
入室前の消毒

入室前には、感染症や有害物質への対策として、現場の消毒を確実に行いましょう。

入室に関しては、長期間発見されなかった場合、ハエやウジ、ゴキブリなどが発生し、部屋中に菌をまき散らしてしまうおそれがあります。そのため、特殊清掃の初期作業として、まず消毒剤を散布し、安全を確保したうえで入室するようにしています。

孤独死保険のための撮影
保険請求のための撮影

保険申請を行う場合は、作業前の現場の状態を写真で記録しておくことが重要です。

特殊清掃が必要な場合でも、保険に加入していれば保険対応が可能なケースがあります。保険適用の申請には、室内の状況がわかる画像を保険会社に提出する必要があるため、作業前に現場の写真撮影を行っています。

初期消毒

東京での特殊清掃のご相談からお見積もりまでの流れ

お部屋での死亡が確認され、警察からご遺体確認の連絡およびご親族であることの確認が済んだ後、入室の許可が出ましたら、室内の片付けと清掃のために、専門の特殊清掃業者の手配が必要となります。

事件性がない場合警察の検証終了後(数日)に入室が許可され遺品整理や清掃の手配が可能になります。
平均的なケース事件性がなく入室許可まで1週間~2週間
DNA鑑定などの場合血縁関係や歯型の一致、入室許可まで何カ月

入室許可が出た段階で、特殊清掃の手配と作業の準備に入ります。

原状回復までに必要となる作業工程と、その完了までにかかる日数についてご説明させていただきます。

感染症対策として、懸念されるウイルスや細菌に対応した薬剤を使用し、室内全体の除菌作業を徹底して行います。

特殊清掃において、室内に浮遊している可能性のある微生物の中で特に注意すべきなのが大腸菌です。大腸菌は身の回りに広く存在する細菌ですが、便に含まれる特定の病原性大腸菌、特にO-157に接触した場合、腸管出血性大腸菌感染症を引き起こすおそれがあり、高齢者など体力の低下した方では命に関わることもあります。

また、結核菌が残留している可能性もあるため、感染症のリスクを想定した消毒・除菌対策を徹底する必要があります。清掃作業を行う際には、これらの菌に対する知識と適切な処理方法が求められますので、ご注意ください。

ご遺族が現場に入出するための準備事項(特殊清掃前)

孤独死があったお部屋に入る際の注意と準備(東京の特殊清掃現場より)

孤独死が発生したお部屋に入室する際には、遺体の腐敗が進んでいた場合、大腸菌などの細菌が発生している可能性があります。これらを不用意に吸い込んでしまうと、腹痛や体調不良を引き起こすおそれがあるため、十分な装備と準備を整えたうえで入室することが強く推奨されます

以下は、東京の特殊清掃現場でも推奨されている、入室時の装備例です:

■ 【東京の特殊清掃から学ぶ】入室時の推奨装備一覧

  • ビニールキャップ:頭髪へのにおいの付着を防止します。
  • 不織布マスク + 鼻栓:においの遮断と吸引リスクの軽減に有効です。
  • 耳栓:ハエの飛翔音や精神的なストレス軽減に役立ちます(必要に応じて)。
  • ビニール手袋(使い捨て):細菌や体液への直接接触を防止します。
  • フード付きレインコート:防護服がない場合の簡易的な代用品として。
  • 使い捨て可能な衣類:衣類へのにおい・菌の付着を防ぎ、そのまま廃棄できます。
  • 長靴または防水性の高い靴:床面の汚れから足元を守ります。
  • 害虫駆除スプレー(ハエ・ゴキブリ等):室内で飛散・繁殖している害虫への対策として。

これらの装備を準備したうえで、できるだけ短時間の入室にとどめ、必要最低限の確認(貴重品や書類の捜索など)だけを行うことが望ましいです。可能であれば、事前に特殊清掃業者による消毒・におい除去処理を行ってからの入室が最も安全です。

特殊清掃の流れと遺族ができること

東京で特殊清掃が必要になったら

  • 0120−973−548にお電話ください。
  • もしくは、メールにてお問い合わせください。

お電話でお聞きする内容

  • ご依頼先の状況
  • ご依頼者様のお名前
  • ご依頼先のご住所
  • お電話番号
  • お見積もりのスケジュール

お見積もりのお伺い時に必要なもの

  • ご依頼先のカギ
  • 状況のご説明
  • 残すもの、残さないものの打ち合わせ
  • 納期に関する調整
  • 費用のご提示

特殊清掃作業の流れ

  • 立ち合い、立ち合いなしで遺品分別
  • 貴重品の捜索と選り分け
  • 全体的なハウスクリーニング
  • 脱臭作業(1日~2週間)
  • 部屋全体の除菌と抗菌作業

選り分けの詳細

  • 写真やはがきなど
  • 現金、クレジットカード、ポイントカードなど
  • 貴金属や記念品
  • 土地の権利書、賃貸契約書
  • 印鑑、貯金通帳
  • 故人のゆかりのもの

特殊清掃終了時

  • お部屋の確認、明け渡し同席可能
  • 貴重品や形見の確認
  • 書類・通帳・印鑑などの有無
  • いるものといらないものの選別
  • 現金・カードでご清算
  • カギをかけて終了

ご契約後に遺族がほかにできること

  • 電気・ガス・水道の停止連絡
  • 近隣・故人の友人へ挨拶
  • 故人の死亡後の手続き
  • 作業を任せて買い物に行ける
  • 火葬や葬儀への出席

予定の報告

  • 大家さんや管理会社に明け渡しの連絡
  • 親戚への予定の連絡
  • 納期まで家で待っていられる
  • 故人の友人や勤め先への連絡

各種立合い

  • 電気・ガス・水道の終了立合い
  • ケーブルテレビの立ち合い
  • 郵便物の転送
  • 大家さんへの賃貸契約終了立合い

遺品整理が終わったら

  • 故人の仏壇に報告
  • 親族に報告
  • 写真を見ながらゆっくり偲ぶことができる
  • 相続の手続き
特殊清掃品質

東京の特殊清掃の作業工程実績(事例ベース)

東京での孤独死に伴う特殊清掃には、さまざまなケースが存在します。状況によっては、作業工程の順序を柔軟に調整する必要があるほか、完全ににおいを取り除くまでに想定以上の日数を要することもあります。そのため、確実かつ丁寧な対応が求められる現場においては、トップクオリティの作業を提供できる専門業者を選ぶことが、ご依頼者様にとって最良の選択になると考えています。

トイレ内で亡くなった事案における特殊清掃について

トイレの特殊清掃施工前
トイレの特殊清掃施工後

費用 75,000円 時間 2日 特殊清掃内容 トイレ内の洗浄と消臭  

死亡原因いきんだことによる大動脈破裂
作業内容トイレ内の特殊清掃
作業日数2日
遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

トイレ内で亡くなった場合は、空間が狭く換気が不十分なため、においのこもりや汚れの集中が起こりやすく、特殊清掃としても注意深い対応が求められます。

■ よくある状況

  • 発見までに数日以上かかっていたため、体液が床材や壁に染み込み、強いにおいを発している。
  • 室内の密閉状態により、ハエ・ウジなどの害虫がトイレ全体に発生している。
  • 便器・床・壁面などへの汚れが広範囲に及んでいる。

■ 作業工程の一例

  1. 入室前の消毒・害虫駆除
     狭い空間内での飛散防止と衛生管理のため、消毒剤を散布し、同時に害虫を駆除。
  2. 汚れた箇所の洗浄・除去
     便器周辺、床面、壁面に付着した体液・排泄物の清掃を実施。必要に応じて便器の取り外しや床材の一部撤去も行います。
  3. においの除去作業
     薬剤を用いてにおいの原因物質を分解・拭き取り、最終段階ではオゾン脱臭を実施。
     狭小空間のため、オゾン濃度管理にも注意を払います。
  4. 臭気測定・最終確認
     作業後、臭気測定器で数値を確認し、環境基準(10~20ppm以下)に達しているかを検証。

ご遺族ができること

  • 警察の現場検証が終了し、入室許可が出た段階で、清掃業者に連絡
     早期対応によりにおいの拡散や汚れの拡大を防げます。
  • 感染リスクに備えた装備での立ち入り(必要最低限)
     狭い空間での作業は特にリスクが高いため、ご遺族の入室は必要最小限にとどめ、業者に対応を任せるのが安全です。

トイレでの孤独死は、見た目以上に作業負荷や衛生リスクが高く、においの除去にも通常より時間がかかる傾向があります。専門知識を持った特殊清掃業者による対応が不可欠です。

トイレの配管内の体液を外から洗浄しました

タタミの上で亡くなった事案における特殊清掃の対応

タタミの上で孤独死
タタミを新床に新調
タタミの下に体液が浸透

費用250,000円 時間 2週間 特殊清掃内容 畳の処分と床下の洗浄と消毒

死亡原因糖尿病による低血糖
作業内容タタミの撤去と床下の洗浄と消毒、畳の新調
作業日数2週間
遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

畳の上で孤独死などが発生した場合、体液や腐敗によるにおいが畳の内部や下地にまで深く染み込むため、特殊清掃においては特に慎重かつ専門的な対応が求められます。


■ よくある現場の状況

  • 発見まで数日以上経過しており、畳に体液が浸透し、強いにおいとシミが発生
  • 畳下の床板や断熱材にも汚れが及んでいることが多い。
  • ウジやハエが畳の隙間や床下に発生している場合がある。

■ 清掃の主な作業工程

  1. 初期消毒・害虫駆除
     入室前に消毒剤を散布し、害虫の発生や拡散を防ぎます。
  2. 畳の撤去と分別処理
     汚れた畳を撤去し、感染性廃棄物として適正に処分します。
  3. 床板・下地の確認と洗浄
     畳の下の床板まで体液がしみ込んでいる場合、床材を一部解体して洗浄・消毒を実施します。
  4. においの除去(薬剤・オゾン)
     薬剤を用いてにおいの元を分解・拭き取り後、オゾン脱臭機を使用し空間全体のにおいを除去します。
  5. 臭気測定と最終確認
     臭気測定器により、環境基準(10~20ppm以下)に達していることを確認して作業完了となります。

■ ご遺族ができること

  • 早めに業者へ連絡・現場確認を依頼
     畳は時間の経過とともに状態が悪化しやすいため、発見後は迅速な対応が重要です。
  • 入室時は十分な防護対策を行う
     畳の素材はにおいや菌を吸収しやすく、空気中にも微粒子が飛散している可能性があるため、防護服やマスク、手袋などの装備が必要です。

注意点

畳は木材やわら素材でできているため、汚れが広がると完全に元の状態へ戻すことは困難です。そのため、清掃後には畳の張り替えや床材のリフォームが必要になるケースが多くなります。


このような現場では、見た目以上ににおいと汚れの深さが問題になるため、経験豊富な特殊清掃業者による対応が欠かせません。

床の上で亡くなった事案における特殊清掃の対応

床の特殊清掃前
床の特殊清掃後

費用450000円 時間 4週間 特殊清掃内容 遺品の処理と部屋の脱臭

死亡原因心筋梗塞
作業内容遺品の処分と部屋の脱臭
作業日数4週間
遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

床(フローリングなど)の上でお亡くなりになった場合、体液や腐敗によるにおいが床材に浸透しやすく、見た目以上に深刻な汚れが広がっていることがあります。特に、発見まで日数が経過している場合には、床材の下地や構造部分まで処理が必要になるケースもあります。


■ よくある現場の状況

  • フローリング材のつなぎ目や目地から体液が染み込み、床下の合板・断熱材にまで汚れが拡大
  • においが部屋全体にこもり、壁紙や家具に移っていることがある。
  • 夏場などはハエ・ウジなどの害虫も多く発生しやすい。

■ 清掃の主な作業工程

  1. 初期消毒・害虫駆除
     入室前に消毒剤を散布し、空気中や床面の菌を抑制。害虫がいる場合は速やかに駆除します。
  2. 汚れた箇所の洗浄・撤去
     体液が染み込んだフローリング部分を丁寧に洗浄。再利用が難しい場合は床材を一部撤去し、下地まで処理します。
  3. においの除去処理
     薬剤を用いて床面・空間に残るにおいの元を分解し、オゾン発生器による空間脱臭を実施します。
  4. 臭気測定と再処理対応
     作業後は臭気測定器で数値を確認し、においの再発がないかを判断。必要に応じて再度除去作業を行います。

■ ご遺族ができること

  • 早期に業者へ連絡し、現場確認・見積もりを依頼する
     床材の構造や素材によって清掃方法が異なるため、現地確認は不可欠です。
  • 保険対応を希望される場合は、写真撮影を業者に依頼
     保険申請に必要な記録(作業前・作業中・作業後)を業者が撮影・保管します。

注意点

床上での死亡事案は、「表面はきれいに見えても、においや汚れが床下に残る」ことが多く、におい戻りを防ぐためには構造部分まで踏み込んだ処置が必要です。安易な清掃やリフォームを先行させると、後からにおいが再発し、再施工となるリスクがあります。


確実なにおいの除去と安全な原状回復のためには、弊社のような特殊清掃業者による専門的な対応が不可欠です。

床下洗浄と消毒

発見までの期間が長引いてしまうと床下に体液が浸透してしまうため床材をいったん剥がして床下の洗浄と消毒が必要になってきます。場合によっては金属類が腐食しないように腐食剤を塗布することもありますのでできる限り早めの発見が望ましいと思います。

床下の防臭作業

浴槽の中で亡くなった事案における特殊清掃の対応

浴槽内の特殊清掃前
浴槽内の特殊清掃後

費用350000円 時間 3週間 特殊清掃内容 浴槽内の清掃と脱臭

死亡原因ヒートショック
作業内容浴槽内の清掃と脱臭
作業日数3週間
遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

浴槽内での死亡事案は、体液や血液が浴槽内に滞留しやすく、腐敗が進んだ場合には排水溝や配管内部まで汚れが及ぶことがあります。また、水分の多い環境下ではにおいの拡散やカビ・菌の繁殖が加速しやすく、特殊清掃においては高度な衛生管理と分解作業が必要になります。


■ よくある現場の状況

  • 浴槽内に体液・血液が溜まり、排水口や床下の配管にまで汚れが広がっている
  • 浴室の密閉性により、強い腐敗臭が室内全体にこもっている。
  • 湯を張ったまま亡くなられていた場合、水温や気温によって腐敗が急速に進行している
  • 長期間放置されていた場合、浴槽内にウジ・ハエなどの害虫が発生していることもある。

■ 主な特殊清掃の工程

  1. 初期消毒と害虫駆除
     入室前に消毒剤を散布し、浴室内の菌や害虫の除去を実施します。
  2. 浴槽内の汚泥物除去・洗浄
     体液や汚れた水を除去後、浴槽・床・排水口を専用薬剤で徹底洗浄します。必要に応じて浴槽自体の撤去や交換も検討します。
  3. 排水溝・配管内部の処置
     においの元が排水管内部に残っていることが多く、配管の薬剤洗浄・におい分解処理を実施します。
  4. においの除去処理(薬剤・オゾン)
     空間全体に消臭・分解薬剤を噴霧し、最終的にオゾン脱臭を行ってにおいを徹底除去します。
  5. 臭気測定と最終確認
     作業完了後は臭気測定器を用いて、環境基準(10〜20ppm)に達していることを確認します。

■ ご遺族ができること

  • 発見後はすぐに専門業者へ相談
     浴室の構造上、においの元が見えにくく残りやすいため、清掃の専門知識が必須です。
  • 写真記録と保険対応の確認
     保険申請を行う場合には、作業前後の浴室の状態を記録として残す必要があります。業者に依頼すれば対応してもらえます。
  • 入室時の安全対策
     浴室は空間が狭く、汚れの濃度が高いこともあるため、防護服・マスク・手袋などを着用し、長時間の滞在は避けましょう。

注意点

浴室での死亡事案は、見た目以上に汚染が広範囲かつ深部(排水管や床下)に及ぶため、通常の清掃やリフォームではにおいが再発するリスクがあります。
そのため、弊社のような経験豊富な特殊清掃業者による分解洗浄・配管処置・脱臭作業が不可欠です。

【閲覧注意】実際の配管内を清掃している様子

浴槽の中で亡くなってしまうと浴槽内や浴室内に無数のウジが湧いて、配管内までビッシリとウジが這いまわってしまいます。そのため配管内についたウジを剥ぎ落すために配管内洗浄をいたします。浴室だけを清掃しても配管内でウジがへばりついて臭いを発生させているので配管から臭いが上がってきたり、配管をつたい別のお部屋にまで臭いが上がってしまうことになってしまいます。

特殊清掃の仕事

壁紙(クロス)についた腐敗臭の除去について

孤独死や長期間発見されなかった死亡事案などでは、腐敗によって発生した強いにおいが壁紙にまで染み込んでしまうことがあります。特にビニールクロスや紙製の壁紙は、表面だけでなく裏地や接着面ににおい成分が吸着・浸透するため、通常の清掃では除去が困難です。


■ 腐敗臭が壁紙につく原因

  • 室内の空気中に拡散した腐敗成分(アンモニア・硫化水素など)が壁紙表面や下地に付着
  • においの粒子が湿度や温度により、壁紙の繊維・接着剤にまで浸透
  • 時間の経過とともに、においが素材そのものに固定化される

■ 壁紙のにおい除去の方法

  1. 表面洗浄(軽度な場合)
     専用の分解型消臭剤を壁紙表面に噴霧し、反応後に丁寧に拭き取る作業を複数回行います。
  2. 薬剤浸透処理(中度以上の場合)
     表面処理だけでは効果が出にくいため、壁紙に染み込んだにおいを分解する中性~弱アルカリ性薬剤を段階的に塗布・反応・拭き取りします。
  3. 壁紙の撤去と下地処理(重度の場合)
     においが裏打ち紙やボードにまで浸透している場合は、壁紙を剥がし、下地ボードの洗浄・消毒・におい除去処理を実施。その後、新しいクロスを貼り直します。
  4. オゾン脱臭処理
     仕上げとして、室内全体にオゾンを行き渡らせ、壁面に残る微量なにおいを分解・無臭化します。

■ 注意点

  • においが強く残っている状態でリフォーム(クロスの張替え)だけを行っても、下地に残ったにおいが再発することがあります。
  • におい除去後には、臭気測定器で数値を確認し、環境基準(10〜20ppm以下)に達していることを必ず確認するのが安心です。

お部屋の中で亡くなってから日数が経過している場合、腐敗によるにおいが壁紙(クロス)にまで染み込んでしまうことがあります。こうしたにおいを取り除くためには、壁紙の表面を薬剤で洗浄し、徹底した拭き取り作業を複数回行う必要があります。

他の特殊清掃を謳っている業者に頼んだけれどにおいが残っている

他業者による清掃後に寄せられる、よくあるご相談内容について

上記のようなケースは、他業者に依頼して清掃を行った後に「においが残っている」「またにおいが出てきた」といったご相談として、弊社によく寄せられる内容のひとつです。

多くの業者では、壁紙(クロス)の洗浄や丁寧な拭き取り作業を十分に行っておらず、においの再発(いわゆる“におい戻り”)や脱臭処理の不備といった問題が発生しています。


クロスを剥がせば解決するわけではありません

「クロスを剥がさないとにおいは取れない」と誤解されることもありますが、
実際には、脱臭のために必要な処置そのものが適切に実施されていないために、においの問題が解決できていないのです。


脱臭処理の目的と重要性

壁紙は最終的に張り替えることが多いものの、その前に丁寧な脱臭処理を行うことには大きな意味があります。

  • 職人が張り替え作業を行う際に、においを気にせず安全に作業できるようにする
  • 作業中やその後ににおいが外部へ漏れ、近隣に迷惑をかけないようにする

このような理由からも、張り替え前の壁面に対する脱臭処理は欠かせない工程です。


オゾンだけでは脱臭は不可能

高性能なオゾン脱臭機を使用しても、においの原因物質が壁紙や下地に残っていれば、オゾンは十分な効果を発揮しません。
オゾンはあくまでも空間の脱臭補助であり、表面や内部に残ったにおい成分を分解・除去する薬剤処理がなければ、完全脱臭には至らないのです。


脱臭とは「においをなくす」のではなく、「原因を取り除く」こと

脱臭の本質は、「においを感じなくすること」ではなく、「においの原因物質を分解・除去すること」です。
そのため、清掃後のにおい再発を防ぐには、丁寧な壁面処理と脱臭工程の確実な実施が不可欠です。

特殊清掃後の光触媒コーティング

特殊清掃後の光触媒施工について

特殊清掃が完了した後、再発防止や空間の衛生維持を目的として光触媒施工を行うケースが増えています。
光触媒は、光(主に紫外線)を受けることで化学反応を起こし、空気中の有機物や細菌・ウイルス・におい成分などを分解・無害化する効果があるため、清掃後の仕上げ工程として非常に有効です。


■ 光触媒施工の主な目的

  • においの再発防止
     完全に除去しきれなかった微量のにおい成分に対しても継続的に分解効果を発揮します。
  • 除菌・抗菌効果の持続
     施工後も表面に残った光触媒が、光に反応して空間内の細菌・ウイルスの増殖を抑制します。
  • 防カビ・防汚対策
     壁紙や天井などに付着した汚れやカビの発生を抑える効果があります。

■ 施工の流れ

  1. 脱臭・清掃作業の完了を確認
     すべての汚れの元を除去し、臭気測定でにおいが基準値以下であることを確認。
  2. 光触媒剤の噴霧施工
     壁面・天井・床面など、空間全体に光触媒剤を均一に噴霧します。素材に応じて塗布量を調整します。
  3. 乾燥・定着時間の確保
     薬剤が十分に乾燥・硬化するまで数時間待機。定着後は長期間効果が持続します。

■ 注意点

  • 光が当たらない暗所では分解効果が発揮されにくいため、施工後は自然光またはUV照明などの照射環境を考慮することが必要です。
  • 光触媒は脱臭の「補助的処理」であり、汚れの元の除去や基礎的な脱臭作業が未実施のままでは効果を発揮できません。

光触媒の詳細を詳しく見る

特殊清掃のプライド

特殊清掃における作業前後の臭気測定について

私たちは孤独死の清掃業者として現在まで22年間もの間、多数の事案にたずさわってまいりました。その中には見たこともない争いも目にしてきましたしご遺族とオーナーが納得するような作業を現場が終わるたびに考えてきました。

特殊清掃においては、「においが取れたかどうか」を鼻の感覚だけで判断するのではなく、臭気測定器を用いて数値的に確認することが非常に重要です。

作業前後で臭気を測定することで、脱臭の効果を客観的に把握できるだけでなく、施工の完了基準としても非常に有効です。


■ 臭気測定の目的

  • においの強度を数値化し、主観に頼らない確認を可能にする
  • 作業完了の判定や報告資料として第三者への説明がしやすくなる
  • 再発の兆候があれば早期対応につなげられる

■ 測定のタイミング

  1. 作業前(初回現場確認時)
     室内にどれほど強いにおいがこもっているかを把握し、作業計画の立案に役立てます。
  2. 中間確認(脱臭工程後など)
     においがどの程度除去されたかを段階的に確認。再処理の必要性を判断します。
  3. 作業完了後(最終確認)
     最終的な臭気数値が**環境基準(目安として10〜20ppm以下)**に達しているかどうかを確認します。

■ 臭気測定に使われる機器例

  • ポータブル臭気計(例:ニオイセンサー、臭気モニター)
  • 数値表示付きで、ppm単位やにおい強度ランクで確認可能
臭い測定器で計測

臭いの「見える化」で安心と納得の特殊清掃を

「においの見える化」で、安心と信頼の空間再生を

人間の嗅覚では、においを数値的・客観的に判断することはできません。
そのため、弊社では特殊清掃後に専用の臭気測定器を用いて、においのレベルを数値化(見える化)し、作業の前後でどれだけ改善されたかをデータとして記録しています。


■ においの感じ方には個人差があります

たとえ数値上は「においゼロ」に近い状態であっても、最初に強いにおいを体験してしまうと、脳がその記憶を保持しており、実際にはにおわなくても“においがする気がする”と感じてしまうことがあります。

こうした感覚的な不安を払拭するためにも、「においの見える化」による数値的な証明が重要です。


■ 作業前後のにおいを数値で比較・記録

作業前と作業後にそれぞれ臭気を測定し、データはパソコンに保存・管理します。
これにより、においの除去がどれほど効果を発揮したかを、ご依頼者様・ご遺族・管理会社・大家様などすべての関係者が客観的に確認できます。


■ においの見える化がもたらすメリット

✅ 万が一のトラブル時にも「数値で証明」できる

✅ 次の入居者にも安心して住んでもらえる

✅ 大家様とご遺族の間のトラブルを防げる

✅ リフォーム会社や管理会社とのやり取りがスムーズになる

特殊清掃後の臭いをパソコンで計測
臭いのモニタリング

作業工程実績

東京で特殊清掃をご依頼いただいた実際の施工例をご紹介いたします

【事例紹介1】親よりも先に子どもが亡くなった——こころが傷む特殊清掃のご依頼

特殊清掃1-1
特殊清掃1-2

ご依頼は、親御様よりも先にお子様が亡くなられるという、非常に心が痛む特殊清掃の現場でした。
亡くなられてから発見までに約1カ月が経過しており、腐敗が進行した状態での対応となりました。


■ お見積もり内容

  • 体液で汚染されたベッドの撤去・処分
  • 遺品の仕分け(残すもの/処分するもの)
  • 原状回復のためのハウスクリーニング・脱臭処理

■ 作業の背景と対応

お子様は一人暮らしで、就寝中に亡くなっていた状態で発見されました。
発見までに時間がかかってしまったため、ベッドは体液を多く吸収し、非常に重くなっていました。

親御様は、

「まさか自分たちよりも早く亡くなるとは思ってもいなかった」
と深く悲しまれており、現実が突きつけた“順序の違い”に、言葉もなく向き合っておられました。


■ 遺品の仕分けと配送

遠方から駆けつけたご家族の希望で、すべてを処分する前に、遺品を一緒に分ける時間をお取りしました。
写真や手紙、思い出の品などをひとつひとつ確認し、残すものだけを丁寧に梱包・記録し、後日配送させていただきました。


■ 現場を終えて

私たちは、特殊清掃とは「汚れを落とす」だけではなく、そこにある“人生”と“想い”に向き合う作業だと考えています。
今回は特に、ご家族のお気持ちに寄り添いながら、清掃・脱臭・遺品整理・現状復旧までを一貫して対応させていただきました。

【事例紹介2】「また今度ね」が最後の言葉に——2週間後の再訪で知った現実

特殊清掃事例2-1
特殊清掃事例2-2

ご依頼は、ご家族が2週間ぶりにお部屋を訪れた際、すでにお亡くなりになっていたという孤独死の現場対応でした。

ご家族は、「また今度ね」と声をかけて別れたその日の夜が死亡推定日だったと知らされ、

「まさか、あの日が最後の会話になるとは思わなかった」
と、深く胸を痛めていらっしゃいました。


■ お見積もり内容

  • 遺品の選別作業(残すもの/処分するもの)
     ご家族とともに遺品を確認し、大切な品は保管・一部は後日配送。
  • シミになってしまった畳の撤去・処分
     腐敗が進行していたため、畳には体液が深く浸透しており、床下確認も実施。
  • お部屋全体の脱臭処理
     専用薬剤とオゾン脱臭を組み合わせ、においを数値で測定・記録しながら完全除去。

■ 現場の状況と対応

ご家族が連絡が取れなくなったことを不審に思い、2週間後に訪れた際にすでに腐敗が進行していた状態での発見となりました。
畳には体液が浸透しており、下地の確認と洗浄も必要でした。

遺品の整理は、故人の思い出に触れる時間でもあるため、急がず丁寧にご家族とともに行いました。
「これは残したい」「これはもう処分して大丈夫」など、ひとつひとつ相談しながら分けていきました。


■ 現場を通じて

こうしたケースでは、ご家族の精神的なご負担も大きく、
私たちは作業の手順だけでなく、気持ちに寄り添う対応を大切にしています。

最終的には、においも完全に除去され、お部屋を安心して返却できる状態に回復いたしました。


「最後に会った日の言葉が、“また今度ね”だった」
そんな後悔を少しでも軽くできるよう、丁寧な作業と心あるサポートを今後も心がけてまいります。

【事例紹介3】和室のカーペットの上でのご逝去――早期発見による軽度の特殊清掃

特殊清掃事例3-1
特殊清掃事例3-2

ご依頼は、和室のカーペット(ジュータン)の上でお亡くなりになっていたケースでした。
発見までが2〜3日と早かったため、体液は畳まで染みておらず、軽度の特殊清掃で対応可能な現場となりました。


■ お見積もり内容

  • 軽度の清掃作業(カーペットの処理)
     体液はジュータンに留まっており、畳下までは浸透していなかったため、畳の交換は不要でした。
  • 遺品の処理
     ご遺族のご希望に応じて、処分対象と保管品を分別し、適切に処理しました。
  • お部屋内の消毒(清掃前後の2回)
     衛生面への配慮として、作業の前後で空間および床面の消毒を実施しました。

■ 対応内容と現場状況

発見が早かったため、においの発生も軽度に留まっており、空間には若干の腐敗臭が感じられる程度でした。
そのため、カーペットの撤去と簡易的な床面清掃、消毒剤の散布によって問題は解決しました。

室内は作業後、臭気測定でも安全基準値内であることを確認し、原状回復が完了しました。


■ 早期発見が状況の軽減につながったケース

このように、発見が早ければ早いほど、清掃・脱臭・建材へのダメージも最小限で済む場合があります。
ご遺族にとっても費用負担や精神的なご負担が軽くなるため、異変を感じた際には早めの確認と対応が非常に重要です。

【事例紹介4】雑然とした室内での突然死――死因は大動脈解離

施工事例ビフォー4
施工事例アフター4

ご依頼は、大動脈解離による急死という非常に突然のケースでした。
ご家族が駆け付けたときには、日常生活の中で雑然とした物の上で倒れた状態での発見となり、大変衝撃の大きい状況でした。


■ お見積もり内容

  • 遺品整理前の消毒作業
     室内に入る前に空間および床面の消毒を実施。衛生面に最大限配慮した上で作業を開始しました。
  • 遺品の選別(残すものと処分するものの分別)
     ご家族とご相談しながら、思い出の品や必要な書類・貴重品などを丁寧に仕分けました。
  • 不用品の処分および部屋の清掃・脱臭
     大量の遺品を搬出後、室内全体の清掃と臭気除去処理を行いました。

■ 現場の状況と作業の様子

室内は生活感が色濃く残っており、物の量が非常に多かったため、遺品の仕分けに時間を要する作業となりました。
思い出の品を確認しながら、「残すもの」と「処分するもの」を一つずつ丁寧に分別し、
その後、不用品を搬出してから本格的な清掃・脱臭作業を行いました。


■ お部屋の返却までスムーズに対応

作業完了後は、においもなく清潔な状態に原状回復され、
大家様へのお部屋の返却も問題なく完了いたしました。

【事例紹介5】てんかん発作による浴室内でのご逝去――静かに命を落とされた現場

施工事例ビフォー5
施工事例アフター5

ご依頼は、てんかん発作による溺死という非常に痛ましいケースでした。
ご家族はしばらく連絡が取れなかったことを不審に思い、お部屋を訪れたところ、浴槽内でお亡くなりになっている姿を発見されたとのことです。

突然のことに、ご家族は言葉を失いながらも、原状回復のために弊社へご相談いただきました。


■ ご提案内容と作業工程

  • 浴槽および浴室の作業前後の消毒処理
     感染症リスクへの配慮として、作業開始前と終了後にしっかりと消毒を行いました。
  • 浴槽・浴室全体の洗浄および脱臭
     腐敗により発生したにおいがこもっていたため、専用薬剤と手作業による洗浄、においの分解処理を徹底しました。
  • 排水溝および配管の高圧洗浄
     体液や腐敗水が排水を通じて流れ出ていたため、近隣へにおいが漏れないように、配管内部まで高圧洗浄を実施しました。

■ 作業期間と結果

においの完全除去には約1週間を要しましたが、数回に分けた洗浄・消臭処理の結果、空間の臭気は環境基準値以下となり、完全脱臭を達成しました。
また、排水処理と配管洗浄によって、隣接する住戸や共用部へのにおいの拡散も未然に防ぐことができました。

【事例紹介6】死因不明――押し入れにもたれかかるように亡くなられていた現場

特殊清掃事例6
特殊清掃後の事例6

ご依頼は、死因は不明ながら、故人が押し入れにもたれかかるような姿勢で亡くなっていた現場での特殊清掃でした。
発見までに日数が経過しており、室内には強い腐敗臭と害虫の発生が見られました。


■ ご提案内容と作業工程

  • 室内の全撤去作業
     ご遺体周辺の体液の汚染範囲が広がっていたため、部屋内の家具や生活用品をすべて撤去し、作業スペースを確保しました。
  • 畳下まで浸透した体液の洗浄・消毒
     体液は畳を貫通し、床材下地にまでしみ込んでいたため、畳の撤去後に床板・構造部の洗浄と薬剤による徹底的な消毒を行いました。
  • 長期脱臭と光触媒による空間除菌
     においが強く残っていたため、複数日にわたる脱臭作業を実施し、最終仕上げとして光触媒コーティングを用いて空間全体を除菌・抗菌処理しました。

■ 作業結果とその後の対応

作業前には、においが近隣住戸の廊下や共用部にも広がっている状況でしたが、
脱臭・除菌作業の完了後は、室内外においてにおいが完全に消失し、
同時に発生していたウジやハエなどの害虫も駆除されました。

最終的には、リフォーム業者様に引き継ぎ、室内は元通りの状態へと復旧いたしました。

【事例紹介7】異常死と見られるケース――夏の暑さで進行した腐敗と2カ月にわたる原状回復

特殊清掃前7
床の上で亡くなる
特殊清掃後7
特殊清掃後7

ご依頼は、死因が異常死とされ、夏場の高温環境によって腐敗が急速に進行していた現場での特殊清掃でした。
ご遺体が発見されたのは死後およそ1カ月後であり、遺体はすでに体液が広範囲に広がった“ドロドロ”の状態となっていました。

高温多湿の環境も重なり、熱中症が一因であった可能性も否定できない状況でした。


■ ご提案内容と作業内容

  • 遺品の処分
     汚れが広がっていたため、衣類・家具・寝具などの生活用品をすべて撤去・処分しました。
  • 部屋全体の清掃および壁紙の洗浄
     においが壁面全体に付着していたため、壁紙の表面を特殊薬剤で丁寧に洗浄し、においの成分を分解・除去しました。
  • 床材(クッションフロア)の張り替え
     体液がクッションフロアとその下地にまで浸透していたため、該当箇所の床材を撤去し、新しいフロア材へ張り替えを実施しました。

■ 作業期間と仕上がり

この現場は、高温・長期間放置・広範囲な汚れという三重の要因が重なったため、
作業には2カ月を要する大規模な対応となりました。

しかしながら、においも完全に除去され、床材も張り替えが完了したことで、室内は元の状態へと復旧
最終確認では臭気測定器による測定も実施し、環境基準値以下であることを確認しました。


■ ご遺族の声

「見たときはどうなるかと思ったが、こんなに元通りになるとは思わなかった」
「これでようやく安心して気持ちを整理できそうです」

ご遺族からは、このようなお言葉をいただきました。

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この記事を書いた人 増田 祐次

2000年に遺品整理・孤独死の特殊清掃専門の遺品整理クリーンサービスを創業、2010年に株式会社ToDo-Company として法人化し専門チームの孤独死清掃本部を設立、遺品整理人を育成している。「遺品整理人®︎商標登録:第5967866号」 受賞歴:銀賞 2018 NEW YORK FESTIVAL LONELY DEATHS (孤独な死) ザ・ノンフィクション「孤独死の向こう側 ~27歳の遺品整理人~」視聴率歴代7位

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