遺品の供養の仕方、業者によって異なる作法

お仏壇はどのように供養すればよいのだろう・・・

神棚も供養したほうがいいのかな・・・

写真や思い出の品も供養すべきなのだろうか・・・

遺品整理の現場では、そのまま処分してよいものと、なんとなく捨てるのがはばかられるものとに分かれ、判断に迷う場面が少なくありません。気持ちに区切りがついていれば問題ありませんが、故人との思い出をきちんと見送りたいのであれば、供養を済ませてから手放すほうが心の整理がつきやすいものです。

供養をおすすめしたい遺品

どのようなものが供養の対象になるのか、代表的な品目を下記にまとめました。実際にはほとんどの遺品が供養可能ですが、すべてを対象にするのではなく、「故人が大切にしていたもの」「思い出の詰まったもの」「形見分けとして渡すもの」などを絞り込んで供養することをおすすめします。

供養できる遺品(例)
仏壇遺影位牌仏具
神棚写真人形ぬいぐるみ
衣類装飾品愛用品作品
趣味の品玩具コレクション日用品
家具食器寝具乗り物

供養を行う場所

遺品の供養は、基本的にお寺で行うのが望ましいとされています。故人が眠る場所(菩提寺、手元供養、親族の自宅など)に関わりの深い場所で供養することで、想いがより届きやすくなると考えられているためです。故人は何も持たずに旅立っており、残された遺品がきちんと扱われているかを案じているかもしれません。だからこそ、故人にゆかりのある場所での供養が大切なのです。

読経供養

提携先の寺院に依頼し、僧侶が当社の供養室にお越しいただいて遺品を読経で供養する方法です。お花やお線香、仏具などの準備物はすべて当社が手配しますので、ご依頼者様に用意していただくものはございません。

供養後は寺院にて適切に処分いたしますので、その点はご安心ください。

お焚き上げ供養

故人が愛用していたものには魂が宿ると考えられています。お焚き上げは、これまでの感謝の気持ちとともに品物を火にくべ、魂を浄化して天へ送り届けるという意味を持つ儀式です。

ご希望の日時をお伺いしたうえで、ご自宅まで遺品をお引き取りにあがります。その後、提携寺院で一時的にお預かりし、お焚き上げ当日に住職が執り行います。

訪問供養

遺品の量が多く部屋全体を供養してほしい場合や、お部屋で亡くなられたためお部屋そのものを供養してほしいという場合には、僧侶がお部屋まで直接お伺いし読経を行います。

お見積りの際にスタッフへご相談いただければ、僧侶とのスケジュール調整を行い、遺品整理の当日に読経を執り行います。

読経にかかる時間はおよそ30分程度です。僧侶へのお布施は5万円からとなります。仏具については当社ですべて準備いたしますので、ご依頼者様には故人のお写真と好物などをご用意いただければ結構です。

供養のやり方にも違いがある

遺品の供養方法は業者によって大きく異なります。よく見られるのが「合同供養」と呼ばれるもので、遺品を業者の倉庫に持ち帰って一角に置いておき、ある程度たまったところで依頼者を問わずまとめて供養し、最終的に産業廃棄物として処分するという方法です。

果たしてそれを「きちんとした供養」と呼べるでしょうか。神聖な場所とは言えない倉庫の片隅で複数の遺品をまとめて供養し、最後は廃棄物として処分してしまう。本来お焚き上げ供養とは、火にくべることで立ち上る煙が風に運ばれ、故人のもとへ想いを届けるという意味を持つものです。

倉庫の一角で行われる合同供養は、業者が「きちんと供養しています」と見せるためのアピールにすぎない場合もあるため、依頼する際には注意が必要です。

供養の証明について

お焚き上げ供養証明書の発行

故人が大切にしていた品々を供養する際は、お焚き上げによって焼納を行い、立ち上る煙とともに想いを届けます。

供養がきちんと執り行われた場合には、その証として供養証明(報告書)がご遺族のもとへ届くのが本来のあり方です。

せっかく供養を望んでも、業者側が誠実に対応していなければ、その想いは故人に届きません。供養を依頼する際は、どのような手順で供養を行うのか、事前に業者へしっかり確認することをおすすめします。

供養証明書

当社の供養の仕方

数多くの遺品整理に携わる中で、「どうすればきちんとした供養ができるのか」を私たちなりに考え続けてきました。その過程で多くを学び、経験を重ねた結果として、故人の遺品を供養するための専用ボックスを独自に開発いたしました。

遺品の供養
写真や身につけていた品などの供養

人が亡くなった際には火葬をしてお別れをするように、遺品にも故人の魂が宿っているという考え方があります。であれば、遺品とお別れする際にも焼納という形できちんと見送ることが、ひとつの礼儀と言えるのではないでしょうか。

この供養専用のボックスは、当社独自のものです。遺品整理の現場で、故人が使っていた品を段ボールや衣装ケースに無造作に詰め込み、倉庫の片隅でまとめて供養するのではなく、一件一件を丁寧に供養するにはどのような入れ物がふさわしいかを考え抜いた末に生まれたアイデアです。

遺品の棺桶

供養に込める想い

棺に納められるものには限りがあり、本当は故人と一緒に旅立たせてあげたい品もたくさんあります。そうした遺品は思い出そのものであり、気持ちの面でも大切に扱いたいものです。

近年は、位牌や遺影などを一般の方がお寺に持ち込んでも、檀家でなければ受け付けてもらえないケースが増えています。そのため私たち遺品整理業者が、責任を持ってお寺や供養施設へ品物を持参し、ご遺族に安心してご利用いただける体制を整えています。

核家族化が進み、ご近所付き合いが希薄になる中で、高齢者やひとり暮らしの方の孤独死は年々増加しています。

その結果、発見が遅れたことによりご遺体の状態が進んでしまい、発見時には現場の状況が複雑になっていることも少なくありません。こうした現場は、ご遺族や一般の清掃業者だけでは原状回復が難しいケースがほとんどです。

身寄りのない方が遺された位牌についても、当社は故人を偲び、心を込めて供養させていただいております。

「故人が大切にしていたものだからこそ、しっかりとした場所で供養してほしい」
「このまま処分してしまうのは、気持ちの面で少し不安が残る」
「供養」という言葉に何か特別な意味を感じて心配される方もいらっしゃいますが、生前の思い出そのものが消えてしまうわけではありません。だからこそ、「気持ちに区切りをつける」という視点を大切にしながら供養を行うことが効果的だと考えています。

「遺品」とは、
その役目を終えた品々のことです。
役目を終えた品は、役目を終えたものとして手放すことこそが、故人の身の回りをきちんと整えて差し上げることにつながります。
その最後の締めくくりとなるのが、遺品供養なのです。

いつまでも手元に残していると未練が募りますし、後になって目にすれば、また悲しみが新たになってしまうこともあります。

また、いつまでも深い悲しみにとらわれ続けることは、故人の成仏の妨げになるとも言われています。遺された家族がいつまでも悲しんでいる姿を見ると、故人が安らかに成仏できなくなってしまう、と僧侶から伺ったこともあります。

もちろん、小さな装身具など、形見として手元に残しておきたいものがあっても構いません(これから先も使い続けるものであれば、残しておくこと自体が整理のひとつの形です)。

しかし、
すでに役目を終えた品々を片付けることこそが、遺されたご家族にとって心の区切りになるのです。

たとえば、
ご両親が生前使っていた家財道具一式をそのまま残しておくとすれば、家一軒まるごとを当時のまま保管し続けることになってしまいます。それは現実的でないだけでなく、故人の安らかな旅立ちの妨げになってしまう可能性すらあると言えるかもしれません。