港区の孤独死・特殊清掃事例|発見4日・原状回復までの費用内訳と臭気ゼロの消臭技術

港区にお住まいだった61歳の女性

※本事例は、ご遺族やご関係者の方のご了承のもと、故人様およびご親族様の個人が特定されないよう情報の一部に配慮した上で、作業内容を共有しております。同じような突然の状況でお困りの方の参考になれば幸いです。

港区の孤独死現場 居室の特殊清掃前の様子

今回は、東京都港区にお住まいだった61歳の女性のお部屋で発生した特殊清掃事例をご紹介します。ご遺族やご関係者の方のご了承のもと、個人が特定されない形で作業内容を共有し、同じような状況でお困りの方の参考になればと思います。

ご逝去・発見の経緯

ご本人は単身でお住まいでした。原因は突然の心臓発作によるもので、事件性のない自然死でした。出社されないことを心配された会社の同僚の方が訪問し、発見に至りました。発見までの期間は死亡からおよそ4日後でした。

一般的に、発見までの期間が4日程度の場合、季節や室温にもよりますが、体液の漏出や臭気の発生はある程度進行しているものの、床材の損傷は比較的軽度に収まるケースが多く、今回もそれに該当しました。

今回の特殊清掃・原状回復の料金内訳

項目内容料金
遺品整理仕分け・搬出作業(人件費含む)60,000円
全体清掃(ハウスクリーニング)居室全体の清掃作業50,000円
室内全体バイオ洗浄薬剤による殺菌・分解洗浄70,000円
オゾン脱臭オゾン発生器による脱臭(3日間)60,000円
原状回復仕上げ最終清掃・仕上げ作業25,000円
作業人件費(3名×工期分)上記各項目に含む人件費の合計調整30,000円
合計295,000円

※上記は作業内容ごとの目安内訳であり、実際の見積書における項目名・金額配分とは異なる場合があります。床材の張り替えが不要だったため、原状回復にかかる費用は仕上げ作業のみに抑えられています。

シャワールームには次のゴミ出しの日に出そうとしていたゴミがまとめられていた様子

孤独死が発生したお部屋(賃貸物件)の状態

  • 床材の損傷:浅く、張り替えが不要なレベル
  • 臭気:室内全体に拡散していたものの、構造材への深い浸透は見られない状態

そのため、今回は大規模なリフォームは行わず、清掃・洗浄・脱臭による原状回復として判断いたしました。

港区ということもあり、部屋の広さは他とは狭く、浴室もないシャワー室程度の広さのお部屋でした。

遺品整理をしながらご遺族へ渡すための貴重品や重要書類を探している様子

原状回復・特殊清掃の具体的な作業手順

現地調査→保護資材設置→遺品整理→汚れ物除去→全体清掃→バイオ洗浄→オゾン脱臭→原状回復仕上げ→最終確認・引き渡し、の順で進め、脱臭後は数値でゼロを確認してからお引き渡ししています。

1. 遺品整理・貴重品捜索

ご遺族のご意向を確認しながら、必要な物品の仕分けと搬出を行いました。途中、白黒の先祖の写真が出てきたときには思わず手が止まりました。それは戦時中のときに撮ったであろう男性が制服を着て映っていた写真が出てきたからです。私たちは機械的な作業ではなく、故人様が生きてこられた証やご遺族様の想いに寄り添い、1点1点丁寧に貴重品を捜索しています

2. 初期消臭と全体清掃(ハウスクリーニング)

居室全体を対象に、通常のハウスクリーニングの範囲を超えた、体液・血液が付着した可能性のある箇所を含む清掃を実施しました。まずは、バイオクリーナーを使い入念にご遺体跡を洗浄して、そのあとにバイオ洗浄用の洗剤で2段階の洗浄をいたしました。

3. 室内全体の「バイオ洗浄」による微生物・ウイルス対策

目視では確認しづらい微生物・ウイルス等のリスクに対応するため、室内全体に薬剤による殺菌・分解洗浄(バイオ洗浄)を行いました。バイオ洗浄は古くなってしまうとその効果もなくなってしまうためになるべく一現場で使い切り、新たな現場ではあたらしいバイオを使用するようにしています。

4. 高濃度オゾン脱臭機による死臭・腐敗臭の分解(3日間)

臭気の元となる分子を分解するため、オゾン発生器を使用した脱臭作業を3日間連続で実施しました。臭気の強さや部屋の広さに応じて、複数日にわたる施工が必要になることがあります。オゾンを使用すると強力な酸化成分によって善良なバイオもすべて死滅してしまいます。そのため、当社の施工ではバイオ洗浄とオゾン脱臭のタイミングを厳密に管理し、それぞれの効果が最大化する順番で行っています

5. 原状回復の仕上げ・ハウスクリーニング

最終的に、入居時の状態に近い状態まで清掃・消臭を行い、次にお住まいになる方が安心して生活できる環境に整えました。

作業体制と工期スケジュール

  • 作業人数:3名
  • 全体の工期:1週間半
  • 遺品整理・全体清掃:1週間
  • オゾン脱臭:3日間
  • 臭気測定で臭気が落ちたことの確認

複数の作業を並行・順番に進めることで、比較的コンパクトな期間での完了となりました。

特殊清掃後の「臭気測定」による科学的証明

臭気測定器はウソをつきません。人間の鼻よりも高感度であらゆる臭いを感知して数値化します。今回は腐敗臭用のガスを検知する神栄テクノロジー社製のOMX-ADMで残存している腐敗臭の検査をいたしました。

臭気測定器で腐敗臭が残っているかの確認をしている様子
臭気測定器がゼロの数値になったことを確認

すべての作業を終え、最終的に室内の腐敗臭の測定値は「0」となりました。数値として明確にゼロを確認できたことで、私たちとしても、次にこのお部屋で暮らす方に安心してお過ごしいただけるという確信を持ってお引き渡しすることができました。

ご遺族様は、突然のことに大きなショックを受けておられ、当初は現場に足を運ぶことさえできない状態でした。無理に現場をご覧いただくことはせず、まずは作業を丁寧に進めることを何より大切にしました。

後日、少し落ち着かれた頃合いを見て、お部屋の写真と脱臭後の測定データを合わせてお送りしたところ、「これからは安心して供養ができます」というお言葉をいただきました。この言葉は、私たちにとって今でも心に残っています。数値やビフォーアフターの写真は、単なる作業報告ではなく、ご遺族様が気持ちを整理し、前を向くための小さな手がかりにもなるのだと、改めて感じた出来事でした。

その後、管理会社様やオーナー様からも大きな修繕についてのお話は特になかったとのことです。床材の張り替えが不要なほど損傷が軽く済んだこと、そして臭気もしっかりと取り切れたことが、静かにこの現場の「原状回復」を支えていたのだと思います。

一つの現場が終わるたびに、そこで誰かが確かに生きて、日々を過ごしていた場所が、少しずつ元の姿に戻っていきます。私たちの仕事は、そうした場所とそこに残された想いに、丁寧に向き合うことだと考えています。

港区の特殊清掃前のお部屋
港区の孤独死したお部屋が特殊清掃で次に貸し出せるようになった様子
バイオ洗浄剤を使用した床面の拭き上げ清掃の様子

港区の孤独死・特殊清掃現場を振り返って

孤独死・特殊清掃の現場は、発見までの期間や季節、部屋の広さ、床材の状態などによって、必要な作業内容や費用が大きく変わります。今回のケースのように、発見が比較的早く床材への損傷が浅い場合は、大掛かりなリフォームをせずに、清掃・バイオ洗浄・脱臭による原状回復で対応できることもあります。

ご自宅やご所有の物件でこのような状況に遭遇された場合は、まずは専門の特殊清掃業者にご相談いただくことをお勧めします。早期のご相談が、費用や工期を抑えるポイントにもなります。

作業がすべて終わりドアポストに不要な配達物が入れられないように養生している様子

港区の特殊清掃・孤独死対応でよくある質問(FAQ)

q

発見まで4日というのは、特殊清掃の現場として長い方なのでしょうか?

a

季節や室温によって進行の速さは変わりますが、4日程度であれば比較的早期発見のケースに分類されます。今回のように床材への損傷が浅く、張り替えが不要で済むことも多いのはこのためです。発見が1週間、2週間と延びるにつれて、体液の浸透や臭気の拡散が進み、作業範囲・費用ともに大きくなる傾向があります。

q

突然死や病死でも、特殊清掃は必要になるのでしょうか?

a

はい。事件性がない自然死であっても、発見までに時間が経過すると、体液の漏出や臭気の発生は避けられません。今回のケースも心臓発作による突然死でしたが、通常のハウスクリーニングでは対応できない範囲の清掃・洗浄が必要となりました。

q

「バイオ洗浄」とは具体的にどのような作業ですか?

a

目視では確認しきれない微生物・雑菌などに対して、専用の薬剤を用いて殺菌・分解を行う洗浄作業です。臭気や汚染の原因そのものに働きかけるため、表面的な清掃だけでは取り切れない部分にも対応できます。

q

オゾン脱臭は何日くらい必要なのでしょうか?

a

臭気の強さや部屋の広さによって異なります。今回は3日間の施工で、最終的に腐敗臭の測定値が「0」になるまで対応しました。数値で確認できることが、ご依頼者様に安心してお引き渡しできる一つの目安になっています。

q

ご遺族様は現場に立ち会う必要がありますか?

a

必須ではありません。今回のご遺族様も、当初は現場を直接ご覧になることができない状態でした。無理のない範囲で、後日写真や測定データなどの記録をお渡しすることも可能です。

q

管理会社やオーナーとの間で、修繕費用のトラブルにはならないのですか?

a

床材の張り替えが不要なほど損傷が軽度で済み、臭気もしっかり除去できていた今回のケースでは、管理会社様・オーナー様から大きな修繕についてのお話は特にありませんでした。ただし、損傷の程度によっては原状回復費用の負担について話し合いが必要になる場合もありますので、早期発見・早期対応が双方にとって望ましいといえます。

q

このケースの費用295,000円は、一般的な相場と比べてどうですか?

a

リーズナブルだと思います。発見までの期間が短く、床材の張り替えが不要だったことから、比較的費用を抑えられたケースです。損傷が深く、大掛かりなリフォームが必要になる場合は、費用が数十万円単位で増加することもあります。

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