この事例について
この記事は、実際にご依頼いただいた施工事例をもとに、ご遺族・管理会社様のご了承を得た上で作成しています。同じ状況で悩まれている方の、少しでも参考になればと思い、作業の詳細と費用を包み隠さずお伝えします。特に、技術的根拠に基づかない高額請求や、不必要な撤去工事で不安を感じる方が多い中、私たちの現場判断の基準を公開することで、信頼できる業者選びの判断材料にしていただきたいと願っています。
現場の概要(結論)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都江戸川区東葛西 |
| 物件種別 | 賃貸アパート(1K・和室6畳) |
| 故人 | 男性・享年69歳 |
| 発見までの期間 | 約2週間 |
| 発覚の経緯 | 管理会社による定期巡回時に異臭を確認 |
| 作業期間 | 約3週間 |
| 総費用 | 330,000円(税込) |
| 主な使用技術 | 自社調合粉末消臭剤・高濃度オゾン脱臭 |
| 作業項目 | 金額 |
|---|---|
| 汚れ物除去・搬出(畳2枚・布団・衣類等) | 45,000円 |
| 害虫駆除(殺虫・ウジ処理) | 15,000円 |
| 床下地・壁の除菌・洗浄 | 32,000円 |
| 自社調合粉末消臭剤 施工 | 50,000円 |
| 高濃度オゾン脱臭(7日間) | 70,000円 |
| 畳2枚 新床交換 | 36,000円 |
| 畳4枚 表替え | 32,000円 |
| 廃棄物処理費(感染性廃棄物含む) | 30,000円 |
| 最終仕上げ清掃・臭気測定 | 20,000円 |
| 合計(税込) | 330,000円 |
依頼のきっかけ
ご連絡をいただいたのは、物件を管理する不動産管理会社の担当者様からでした。
「巡回中に廊下まで臭いがしていて、隣の部屋の入居者から苦情が来ている。至急対応してほしい」電話口の声に、焦りと戸惑いが混じっていました。
その日のうちに現地へ向かいました。

現場の状況
築30年以上の木造アパート。1階の角部屋。玄関のドアに近づいた段階で、すでに強烈な腐敗臭が漂っていました。
室内に入ると、6畳の和室の布団の上に故人が横たわっていた痕跡が、はっきりと残っていました。発見まで約2週間真夏に近い季節ではなかったものの、密閉された室内は温度が上がりやすく、腐敗は相当進んでいました。
腐敗液は布団の下の畳2枚にわたって広がり、床の合板にまで染み込んでいるかを確認するためにタタミをめくりあげると床板までにはしみ込んではいません。
遺族の方とは後日ご連絡が取れましたが、遠方在住で高齢のご兄弟が一人いらっしゃるだけで、現場に来ることは難しいとのことでした。「全部お任せします。よろしくお願いします」それだけおっしゃって、電話を切られました。その言葉の重さを、私たちはしっかり受け取りました。


特殊清掃作業の流れ
第1週目:汚れのもとの除去と初動消臭および遺品整理
まず、室内全体を消毒し、近隣への臭いの拡散を最小限に抑える措置を取りました。消臭剤を部屋全体へ散布してにおいが漏れるところのすき間にマスカーと養生テープを施しました。
次に、腐敗液が染み込んだ畳2枚を慎重に剥がしました。畳を動かすたびに臭気が一気に広がるため、防護服・防護マスク・ゴム手袋を着用したスタッフ2名が連携しながら進めます。剥がした畳は自社調合粉末消臭剤を付けて感染性廃棄物として厳重に梱包し、その日のうちに搬出しました。
同時に、室内に発生していたハエ・ウジを殺虫剤で徹底駆除しました。

なぜ、自社調合の粉末消臭剤なのか?
一般的な業者が使う二酸化塩素は噴霧しても蒸発や乾燥をしてしまえばその効果はそれで終わってしまいます。継続的効果がないものを使用することは専門としては近隣への配慮を考慮した上で使用をしないという判断です。
一方で、弊社調合の粉末消臭剤は体液がしみ込んでいるところに付着して継続的な効果もあることで粉末が落ちない限り効果し続けます。写真のようにタタミを立てても消臭剤が落ちることもなく体液に密着していて効果を発揮できることが証明できます。
そして、運ぶ業者に直接的に亡くなった箇所を目にすることもなく扱うことができるので精神的なショックも和らげることができます。
2日目:床下地の処置と残存4枚の確認
畳を剥がした後の床の合板に、腐敗液が染み込んでいないことを確認しました。この日は合板表面を弊社の除菌・バイオ消臭薬液で繰り返し洗浄し、可能な限り腐敗成分を除去します。壁の下部・押し入れ内部も同様に洗浄・除菌を実施しました。
残存していた4枚の畳については、腐敗液の直接付着は見られませんでしたが、臭いが染み込んでいる状態ではなかったので洗浄にとどめ対処いたしました。これらについては「全交換」ではなく「表替え(畳床を残し、表面のい草のみ交換する方法)」で対応することをご遺族様と大家様にご提案しました。

なぜ、そういう判断をしたのか?
表替えで対応できると判断した理由 畳の臭いは、主として表面のい草部分に吸着しています。畳床(木製・稲わらのフレーム部分)への腐敗液の浸透が確認されない場合、表面だけを新しいい草に替えることで、衛生的かつ費用を抑えた対応が可能です。「全部替えないと臭いは消えない」という説明をする業者もいますが、これは必ずしも正しくありません。畳床の状態をしっかり確認した上で、本当に必要な処置だけを行うことが、私たちの方針です。
ご遺族様や大家様、そして故人のだれの責任でもありません、孤独死というのは突然の発作で亡くなるケースがほとんどです。ご遺族様と大家様が費用負担にならないように、そしてどちらが費用を持つのかわだかまりがないように必要最小限にとどめ表替えと2枚だけ新床にして費用はお互いが折半ということで話がつきました。
3〜4日目:自社調合粉末消臭剤の施工
床の合板・壁の下地部分に、私たちが25年の現場経験から開発した自社調合粉末消臭剤を施工しました。
この粉末消臭剤の特徴は、液体系の薬剤では届きにくい「木材の繊維の奥」にまで浸透し、腐敗臭の主成分であるアミン類・硫化水素・メチルメルカプタンと化学的に反応して、無臭の物質へと変質させる点にあります。
同時にバイオ消臭剤を部屋中に散布して施工後、一定時間をかけて薬剤を浸透・反応させます。


薬剤の反応を待っている間にハウスクリーニング
バイオは瞬間的ににおいをおさえる薬剤ではないために一定の期間反応するために様子をみる必要があります。その間に故人が倒れていた場所や部屋全体のハウスクリーニングを施して部屋全体のにおいを消していきます。


特殊清掃の消臭工程と機材選び
汚れ源の物理的除去と粉末消臭剤の施工が完了した段階で、室内を密閉し、業務用の高濃度オゾン発生器を設置しました。今回は小形の日本製オーニット社製のオゾン脱臭機剛腕1400を選びました。
徹底した消臭剤とバイオの掛け合わせによって腐敗臭のにおいは発生してなかったため小型機を選び一部屋ずつ入念に薬剤を使用した臭いを消していく工程に入りました。

第2週目:高濃度オゾン脱臭(7日間連続稼働)
なぜオゾン脱臭に1週間かけるのか
「オゾン脱臭は数時間でできる」と説明する業者もいますが、孤独死現場のような重度の腐敗臭の場合、数時間の処理では壁の内部・床の下地・押し入れの奥に残存する臭いまでは取り切れません。
オゾン(O₃)は強力な酸化剤であり、臭いの原因物質を酸化分解して無臭化します。気体であるオゾンは時間をかけてタイマーで稼働時間とインターバル時間をコントロールし、壁のすきま・木材設備の裏側にまで拡散し、液体薬剤では届かなかった部分の臭気成分にまで作用します。
この現場では、7日間にわたる連続稼働を実施しました。その間、定期的に室内の臭気濃度を測定し、数値の推移を記録しながら脱臭の進行を管理しました。
第3週目:仕上げと畳の施工・最終確認

畳の施工(2枚新床・4枚表替え)
オゾン脱臭が完了した段階で、畳職人と連携して畳の施工を行いました。
体液が直接染み込んでいた2枚については「新床(畳床ごと新しく交換)」、残り4枚については「表替え(い草の表面のみ交換)」という判断です。この使い分けにより、必要な箇所は完全に新しく、そうでない箇所は適切なコストで対応することができました。
最終仕上げ清掃
壁・天井・窓・建具・押し入れ内部を、丁寧に仕上げ清掃しました。

臭気測定による最終確認
作業完了後、室内を一定時間密閉し、臭気測定器による数値確認を実施しました。数値が基準値を下回ったことを確認した上で、「においの完全消臭が完了した」と判断しました。管理会社の担当者様にも現場を確認していただき、「まったく臭いがしない」とのお言葉をいただきました。

私たちの消臭基準は、鼻で嗅ぐ『主観』ではなく、腐敗臭専用機OMX-ADMによる『0ppm(完全無臭)』の数値です。なぜなら、数値を出さない消臭は、プロの仕事とは言えないからです。
この事例から増田が感じて皆さまに伝えたいこと
「全部替えなくてもいい」という判断ができる業者を選んでください
今回、畳6枚のうち4枚は「表替え」で対応しました。すべてを新床に替えれば作業は単純明快ですが、その分費用も上がります。状態をしっかり確認した上で「本当に必要な処置だけを行う」ことが、ご遺族・管理会社様への誠実さだと私たちは考えています。
時間をかけることが、確実さにつながります
オゾン脱臭に1週間。作業全体に3週間。「もっと早くできないか」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、においが再発してからやり直す方が、時間も費用も、何より関わる方の心への負担もはるかに大きくなります。私たちが「確認できるまで終わりにしない」のは、そのためです。
数値で証明できる状態にしてから、引き渡します
「臭いが消えた気がします」では、私たちの仕事は終わりではありません。臭気測定器による数値確認、これが、私たちのお引き渡しの基準です。
同様の状況でお困りの方は、まずはご相談ください。費用・作業内容・期間について、現場を見た上で正直にお答えします。
Clean-Service(株式会社ToDo-Company) 対応エリア:東京都全域・神奈川県・埼玉県・千葉県 24時間365日受付
特殊清掃に関するよくある質問(FAQ)
見積もりと実際の金額が変わることはありますか?
弊社では現地調査時に徹底的な現状確認を行い、お見積もりを提示いたします。作業中に想定外の汚染(床下の広範囲な浸透など)が発覚しない限り、追加料金を請求することは原則ございません。 万が一、追加作業が必要な場合は必ず事前にご説明し、ご納得いただいた上で進めますのでご安心ください。
他社で「すべて交換が必要」と言われましたが、本当にそうでしょうか?
すべて交換が必要とは限りません。弊社の判断基準は「衛生上の安全性」と「臭いの完全除去」です。畳や建具の状態を専門家が正しく診断し、表替えで対応可能なものはその旨をご提案します。不要な廃棄や交換をしないことが、結果として費用を抑え、ご遺族様・大家様の負担を減らすことにつながると考えています。
近隣住民に知られずに作業できますか?
はい、可能です。近隣の方への配慮を徹底しており、防護服や機材の搬入も工夫し、極力目立たないように配慮いたします。また、消臭作業においては室内の密閉を確実に行い、廊下や隣室への臭気漏れを最大限防ぐ措置をとった上で作業を開始します。
なぜ消臭に「数日〜1週間」かかるのですか?
特殊清掃における腐敗臭は、壁や床の奥深くまで浸透しています。短時間の処理では表面的な一時しのぎにしかなりません。弊社では、自社調合の粉末消臭剤で奥深くまで薬剤を浸透させ、オゾン脱臭機で時間をかけて酸化分解を行うため、「確実な消臭」には物理的に時間が必要です。再発のない「完全無臭化」を目指すための必要なプロセスです。
臭気測定器とは何ですか?
臭いを「人の鼻」という主観で判断するのではなく、数値として可視化する専門機材です。弊社では作業の完了時に必ずこの測定を行い、安全な基準値を下回ったことを確認してからお引き渡ししています。「消えた気がする」ではなく「数値で消えたことが証明されている」という安心感をお届けします。
江戸川区東葛西なら当日対応できますか?
スタッフの稼働状況によりますが、江戸川区東葛西を含む対応エリアでは、緊急のご相談にも可能な限り迅速に対応しています。お急ぎの場合はお電話でご相談ください。
東葛西のマンションでも特殊清掃は可能ですか?
はい。マンション・アパート・戸建てを問わず対応しています。管理会社やオーナー様との調整が必要な場合もサポートします。
発見まで時間が経過した現場でも依頼できますか?
はい。臭気や体液の浸透状況を確認したうえで、必要な特殊清掃・消臭・除菌作業をご提案します。
東葛西で見積もりだけお願いできますか?
はい。現地確認後に作業内容と費用をご説明し、ご納得いただいてから作業を開始します。
特殊清掃と遺品整理をまとめて依頼できますか?
はい。特殊清掃から遺品整理、消臭、原状回復まで一括で対応しています。
