遺品整理には、単なる物の片付けや処分を超えた、深い意味や感情が込められています。遺品整理サービス事業を長年行っておりますクリーンサービスが、なぜ遺品整理が必要か?また、ご自身、ご家族で遺品整理を進める方法等を解説します。急いで遺品整理をすると親族間で異議が生じることも。そんな事態にならないためのコツもご紹介。

なぜ遺品整理
1. 故人との思い出を整理する
「この服、よく着ていたな」
「この手紙は大切にしていたな」
遺品整理は、故人との思い出を振り返る時間でもあります。一つひとつの品物に込められたエピソードや想いを思い出すことで、心の整理にもつながります。
2. 新たな一歩を踏み出す準備
遺品を整理することは、悲しみを乗り越え、前を向くための大切な過程です。故人を忘れるのではなく、大切な品々に向き合うことで、心に一区切りをつけることができます。「これからも見守ってくれている」と感じながら、少しずつ前に進む助けになります。
3. 空間の整理と新たな活用
遺品整理によって空間が整うことで、部屋や家の新たな活用方法を見つけることができます。たとえば、空いた部屋を子ども部屋にしたり、趣味のスペースとして活用したりと、生活の再スタートにつながるケースも多くあります。
4. 家族や親しい人との絆を深める
多くの場合、遺品整理は家族や親しい方と一緒に行われます。その過程で、故人との思い出を語り合いながら、自然と絆が深まっていきます。「こんなこともあったね」と笑顔がこぼれる瞬間は、心の支えとなり、大切な時間になるでしょう。
5. 物の再利用やリサイクル
故人の遺品の中には、まだ使える品物も多くあります。それらをリサイクルや寄付として活用することで、次の誰かの役に立てるという意味を持ちます。「これを誰かが使ってくれるなら、きっと故人も喜んでくれる」と、前向きな気持ちにつながることもあります。
このように、遺品整理は「片付け」だけでなく、「心の整理」や「新たな生活への準備」という意味も含んでいます。大切な作業だからこそ、焦らず、無理をせず、自分たちのペースで進めていくことが大切です。
仕分け作業の進め方
遺品整理の仕分け作業は、感情的な負担が大きい反面、事前に計画を立てて進めることでスムーズに行うことができます。遺品整理サービスを行う当社が、仕分け作業を効率よく進めるための具体的なステップとポイントをご紹介いたします。
1. 準備を整える
感情的な負担を軽減し、作業を効率よく進めるために、事前準備はとても重要です。
- 必要な道具を用意する
ダンボール、ゴミ袋、マーカー、ラベル、手袋などをあらかじめ準備しておくと、仕分けがスムーズに進みます。 - 作業期限を設定する
「〇日までに終わらせる」といった目標を立てることで、集中して取り組みやすくなります。
2. 仕分けの基準を決める
感情に流されて判断が難しくなることも多いため、あらかじめ基準を決めておくと迷わず進められます。
- 残すもの(保管):形見として残したいもの、思い出や価値のある品
- 譲るもの(寄付・贈与):まだ使用でき、誰かの役に立つと感じるもの
- 処分するもの:壊れているもの、使い道のないもの
- 迷うもの(保留):すぐに判断がつかないものは、一時的に保留箱に分けて後で再確認
3. 部屋ごと・エリアごとに進める
一度にすべてを整理しようとすると混乱しやすいため、小さな単位で取り組むことが効果的です。
- 一部屋ずつ整理する:たとえば、リビング→寝室→キッチンのように順序を決めて取り掛かります。
- 小さなエリア単位で進める:引き出しひとつ、棚の一段など、細かく区切って進めることで達成感も得られます。
4. 思い出に浸る時間も大切に
遺品整理では、懐かしい品に触れる機会も多く、感情が込み上げることも自然なことです。
- 品物を手に取り、故人を偲ぶ時間を設ける
思い出の詰まった品には、静かに向き合う時間をつくりましょう。 - 時間を決めて切り替える
感情に浸る時間が長くなりすぎないよう、「15分だけ」と決めておくと作業とのバランスが取れます。
5. 家族や専門家に協力を求める
ひとりで抱え込まず、信頼できる人に頼ることも大切です。
- 家族や友人に手伝ってもらう
一緒に作業することで故人の思い出を共有し、精神的な支えにもなります。 - 専門業者に依頼する
体力的・時間的に難しい場合は、遺品整理の専門業者に相談するのも有効な方法です。
6. 休憩を忘れずに
遺品整理は、心身ともに負担のかかる作業です。無理をせず、こまめに休憩を取りながら進めることが大切です。
ポイント
- 無理に急がない
焦って進めると、後悔や見落としが生まれやすくなります。 - 完璧を求めすぎない
多少の迷いがあっても、「必要な物だけを残す」という基本を守れば大丈夫です。

急いで遺品整理をすると親族間で異議が生じることも
遺品整理における「異議」とは、家族や関係者の間で意見の食い違いやトラブルが発生する状況を指します。
遺品には感情的、あるいは金銭的な価値が伴うため、整理の過程で意見が対立することは珍しくありません。
ここでは、異議が生じやすい場面とその対応策についてご紹介いたします。
1. 異議が生じやすい主な場面
(1)形見分けに関する意見の違い
例:
「この品物を自分が持ちたい」と複数の人が希望し、分配をめぐって対立するケース。
原因:
感情的な価値や金銭的な価値に対する見方の違い。
(2)整理のタイミングや方法の食い違い
例:
「すぐに整理したい」という意見と、「時間をかけてゆっくり整理したい」という意見の衝突。
原因:
心理的な準備の差や、悲しみを乗り越える時間の違い。
(3)高価な遺品の扱い
例:
貴金属や骨董品、不動産などをどう扱うかをめぐってトラブルが発生。
原因:
財産としての価値が不明確であることや、権利の認識の違い。
(4)遺言書・法的相続の不一致
例:
遺言書の内容に納得できない家族がいる場合や、相続人間での理解不足。
原因:
遺言書の解釈や相続内容に対する不満・不信感。
2. 異議を解消するための対応策
(1)事前の話し合いをしっかり行う
- 全員が集まれる場を設ける
関係者全員が集まり、それぞれの意見や希望を共有することが重要です。 - 感情を伝える
「これが大切だった理由」など、背景にある感情を丁寧に説明することで理解を得やすくなります。
(2)第三者のサポートを活用する
- 遺品整理の専門業者に依頼する
中立的な立場での進行により、感情的な衝突を回避しやすくなります。 - 弁護士や司法書士への相談
相続や遺言に関する異議がある場合は、専門家のアドバイスを受けることで法的に適切な対応が可能です。
(3)感情的な対立を和らげる工夫
- 一時保留ルールを設ける
意見が割れる品物は、冷却期間を設けて後日再検討することで落ち着いて判断できます。 - 中立的な立場を意識する
誰かの意見に偏らず、全員が納得できる妥協点を探る姿勢が大切です。

3. 避けるべき行動
- 独断で整理や処分を進めない
関係者の合意がないまま進行すると、大きなトラブルの原因になります。 - 感情的な言動を控える
冷静さを欠く対応は、さらに対立を深めてしまうことがあります。
4. 異議が解消できない場合の対応策
- 家庭裁判所への調停申し立て
相続内容に合意が得られない場合、家庭裁判所での調停という手段があります。 - 遺言執行者の判断に従う
故人が遺言執行者を指定していた場合は、その判断に従うことでトラブル回避につながることもあります。
5. 異議を未然に防ぐためにできること
家族間のコミュニケーションを大切にする
日頃から円滑な関係を築いておくことで、万が一の際も冷静に話し合える環境が整います。
故人の意思を生前に確認しておく
遺言書や財産の希望を事前に共有しておくことで、後の混乱を避けられます。
以上、遺品整理をご家族やご自身で行う場合の流れや注意点についてご説明しました。
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