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【親の遺品整理】後悔しないための手順とポイント

2018年4月15日

親の遺品どうしたらいいんだろう・・・

親の家との距離が離れていて通えない・・・

親の遺品の量が多すぎる・・・

遺品整理人 山本
遺品整理人 山本

親の遺品整理は、気持ちの整理と実務のバランスを考えながら進めることが大切です。 遺品には思い出が詰まっているため、すぐに処分するのが難しい場合もありますが、必要なものと不要なものを見極めながら、無理のないペースで進めることが大切です。一般的には、四十九日(忌明け)を過ぎてから少しずつ整理を始める家庭が多く、遺族が集まる一周忌や初盆のタイミングで本格的に進めることもあります。ただし、親が賃貸住宅に住んでいた場合や、相続手続きの関係で早めに整理が必要な場合は、葬儀後すぐに進めることもあります。

親の遺品整理を進める際には、優先的に確認すべきものがあります。 例えば、銀行通帳、キャッシュカード、保険証券、不動産の権利書、年金関連の書類などは、相続手続きに必要になるため、誤って処分しないよう注意が必要です。また、アルバムや手紙、愛用していた品など、思い出の品はすぐに捨てず、親族と相談しながら形見分けをするのが良いでしょう。一方で、衣類や家具、日用品などの使用しないものは、少しずつ処分を進めるとスムーズです。

親が亡くなるということは子供にとって避けられない現実です。悲しい反面、相続するもの相続したら自分の暮らしまで影響してしまいそうなど、家庭によってはそれぞれの問題が出てきてしまいます。しかし、なんとかしなければ前に進むことが困難になるため悲しい気持ちが癒えぬまま、みなさんが行動していることが時代を反映しています。

はじめに

親が亡くなった後、避けて通れないのが「遺品整理」です。しかし、思い出が詰まった品々を整理するのは簡単ではありません。「どこから手をつければいいのか」「何を残し、何を処分すべきか」など、悩む方も多いでしょう。

本記事では、親の遺品整理をスムーズに進めるための手順やポイント、業者に依頼する際の注意点について詳しく解説します。

遺品を再利用するもの

遺品の中には、再利用できるものが多くあります。すべてを処分するのではなく、形を変えて活用することで、故人の思い出を大切に残すことができます。 例えば、衣類はリメイクして新しい形にすることができます。特に、着物やお気に入りの洋服は、クッションカバーやバッグ、ぬいぐるみなどに作り替えると、身近に置いておくことができ、故人を偲ぶアイテムになります。また、アクセサリーや時計は、デザインを変えたり、別の形に加工したりすることで、普段使いできるものとして活用できます。形見として家族で分け合うことで、それぞれが故人を思いながら使うことができるのもメリットです。

また、家具や食器、道具類も再利用しやすい遺品の一つです。例えば、実用的な食器やカトラリーは、そのまま使い続けることができるため、新たに購入する必要がなく、故人の思い出とともに日常の中で活かすことができます。机や椅子、本棚などの家具は、修理やリメイクをすれば、長く使い続けることができます。もし自分では使わない場合でも、寄付したり、必要としている人に譲ることで、遺品が新たな形で生かされることになります。このように、遺品を再利用することで、故人の思いを大切にしながら、環境にも優しい整理ができるのです。

遺品を処分するものに分ける

遺品整理の際に処分すべきものは、使用しないものや劣化が進んでいるもの、保存が難しいものなどが挙げられます。 例えば、古くなった衣類や布団、使い古した日用品は再利用が難しいため、処分を検討するのが一般的です。特に、長年保管されていた衣類や布団は、カビや汚れが付着していることがあり、そのまま取っておいても使わないケースが多いです。また、賞味期限切れの食品や薬も、安全面を考慮して早めに処分するのが良いでしょう。特に、故人が服用していた処方薬は、医療機関や薬局で適切に処分してもらうことをおすすめします。

壊れている家具や家電も、処分の対象となります。 例えば、古い冷蔵庫や洗濯機、テレビなどの大型家電は、リサイクル法に基づいて適切に処分する必要があります。また、古い書類や手紙などの紙類も、必要なものを整理した後、個人情報が含まれるものはシュレッダーにかけるなどして適切に処分しましょう。ただし、仏壇や位牌、故人の写真などの供養が必要なものは、そのまま捨てるのではなく供養してから処分するのが一般的です。


親の遺品整理で捨ててはいけないもの

1. 法律的に処分してはいけないもの

まず、法律や契約上、勝手に捨てると問題になるもの があります。

✅ ① 重要な書類(相続・契約関係)

遺品の中には、相続や税金、契約関係に関わる 重要な書類 が含まれていることがあります。これらを処分してしまうと、後で手続きができなくなる可能性があります。

📌 保管すべき主な書類

  • 遺言書(公正証書・自筆証書遺言)
  • 権利証・不動産関係の書類(登記簿、固定資産税通知書など)
  • 銀行・金融関係の書類(通帳、キャッシュカード、保険証書)
  • 借金やローンに関する書類(借用書、カードローン明細など)
  • 公的証明書類(マイナンバーカード、年金手帳、健康保険証)
  • 契約書類(賃貸契約、クレジット契約、携帯電話の契約書など)

💡 ポイント

  • 相続手続きが終わるまで は処分しない
  • 借金やローンの書類は、相続放棄するか確認してから処分
  • 遺言書が見つかった場合は、勝手に開封せず家庭裁判所に提出

✅ ② 貴重品・金銭に関わるもの

故人が残した 現金や貴金属、証券類 などは、遺産分割の対象となるため、勝手に処分してはいけません。

📌 捨ててはいけない貴重品

  • 現金・預金通帳・キャッシュカード
  • 貴金属(指輪・ネックレス・金貨など)
  • 株券・債券・投資信託証書
  • 宝石・骨董品・ブランド品

💡 ポイント

  • 遺産分割協議が終わるまでは手をつけない
  • 価値がわからないものは専門家に査定してもらう
  • 現金や通帳は相続人間でトラブルになりやすいので慎重に管理

2. 思い出や歴史が詰まったもの

故人の思い出が詰まったものの中には、簡単に捨てるべきではないものがあります。

✅ ① 写真・アルバム・日記

  • 故人や家族の歴史が記録されているため、親族で相談して整理する
  • 写真はデジタル化 して保存する方法もおすすめ

✅ ② 手紙・はがき

  • 親しい人からの手紙や年賀状など、故人の人間関係がわかる貴重な記録
  • 必要なものを取っておき、処分する際は シュレッダーやお焚き上げ を利用

✅ ③ 故人が愛用していた品(時計・愛用品など)

  • 形見分け で親族に譲ることを検討
  • 捨てる場合も、供養してから処分するのが望ましい

3. 宗教・供養に関わるもの

仏壇や神棚、お守りなど、宗教的な意味を持つもの は、慎重に扱う必要があります。

✅ ① 仏壇・神棚

  • お寺や神社で「閉眼供養」や「お焚き上げ」 をしてから処分する

✅ ② 位牌・遺影・お守り

  • 位牌や遺影は、供養した上で処分するか、お墓や寺に納める
  • お守りやお札は、神社やお寺でお焚き上げを依頼する

💡 ポイント

  • 無理に捨てず、専門業者やお寺・神社に相談する

4. その他の注意すべきもの

✅ ① 医療機器・薬

  • 故人が使っていた薬は法律上、他人が使用できないため適切に処分
  • ペースメーカーや注射器などの医療機器は専門機関で処理

✅ ② デジタル遺品(PC・スマホ・SNSアカウント)

  • 故人のパソコンやスマホには 個人情報や金融情報が含まれている
  • SNSアカウントは 削除手続きをするか、アーカイブを残す
  • データのバックアップを取った上で処分を検討

💡 ポイント

  • パスワードやアカウント情報を整理しておく
  • クラウド上のデータも確認しておく

5. 遺品整理で捨ててはいけないもの一覧

カテゴリー具体例注意点
法律・契約関係遺言書・不動産登記・通帳・借金契約書相続手続き完了まで保管
貴重品現金・貴金属・株券・骨董品価値を確認し、親族で分割
思い出の品写真・日記・手紙デジタル化して保存するのも◎
宗教関係仏壇・位牌・神棚お寺や神社で供養してから処分
医療・デジタル関係医療機器・スマホ・SNSアカウント適切な削除・処理を行う

親の遺品整理は誰がやるの?

親が亡くなった後、「遺品整理は誰がやるべき?」 と悩む人は多いものです。遺品整理は、単なる片付けではなく、相続や法律、感情的な要素 も関わるため、慎重に進める必要があります。

親の遺品整理をする人の決め方や、遺族間の役割分担、スムーズに進める方法 を詳しく解説します。


1. 親の遺品整理は誰がやるのか?

✅ 遺品整理を行うのは「相続人」が基本

親の遺品整理は、法的には相続人が責任を持つ ことになります。一般的には、以下の人が整理を担当することが多いです。

立場遺品整理を担当する可能性備考
配偶者(故人の配偶者)亡くなった親の配偶者がいる場合、主導することが多い
子ども(長男・長女など)相続人として整理を進めるケースが多い
兄弟姉妹親の家を共有する相続人の場合、協力が必要
親族(甥・姪など)相続人がいない場合や、依頼された場合に関与
専門業者(遺品整理業者)遺族が対応できない場合に依頼

基本的には 「親の配偶者や子ども」が中心となって整理を行う ことが一般的です。しかし、家族の状況によっては、相続人全員で話し合いながら進める 必要があります。


2. 遺品整理の役割分担の決め方

遺品整理をスムーズに進めるためには、役割分担を明確にする ことが重要です。

✅ 具体的な役割分担の例

担当者役割・作業内容
代表者(主導する人)全体の進行管理、スケジュール調整、業者手配
書類整理担当通帳・不動産関係・遺言書などの重要書類を整理
形見分け担当思い出の品や貴重品の分配・処理方法を決定
処分担当家具や不要品の処分手続き(リサイクル・廃棄)
業者対応担当遺品整理業者や買取業者とのやり取り

📌 ポイント

  • 遺産分割に関わる「通帳・不動産の権利書」などの 重要書類は慎重に扱う
  • 家族間で「どの遺品を残すか・捨てるか」を事前に話し合っておく
  • 遺品整理業者を利用する場合、誰が業者とやり取りをするのか決めておく

3. 遺品整理の進め方|具体的な流れ

✅ ① 相続人で話し合う(役割分担の決定)

まずは 家族・相続人同士で話し合い、誰が中心となって遺品整理を進めるか決めます。

📌 話し合うべきポイント

  • 誰がリーダーとなるか?
  • 形見分けのルールは?
  • 貴重品や重要書類の保管・相続手続きは?
  • 遺品整理業者を利用するか?

✅ ② 重要書類・貴重品を確認する

遺品の中には、相続に関わる重要書類 が含まれているため、まずは書類や貴重品を整理しましょう。

📌 捨ててはいけないもの
遺言書・相続関係書類(開封前に家庭裁判所へ)
預金通帳・キャッシュカード・証券
土地や建物の権利証・固定資産税通知書
クレジットカードやローンの契約書


✅ ③ 遺品の仕分け(分類)

遺品整理をスムーズに進めるために、以下のように分類すると便利です。

分類具体例処理方法
貴重品現金、通帳、貴金属相続手続きへ
思い出の品写真、手紙、遺影形見分け、保管
家財道具家具、衣類、家電売却・寄付・処分
仏壇・神棚仏具、位牌お寺で供養
デジタル遺品PC、スマホ、SNSアカウントデータ整理・削除

✅ ④ 処分方法を決める

処分方法は 遺品の種類ごとに適切な方法を選ぶ ことが大切です。

📌 処分方法の選択肢
リサイクル・買取 → ブランド品・貴金属・骨董品など
寄付・リユース → まだ使える衣類・家具など
廃棄(粗大ごみ・不用品回収) → 使用できない家具・家電

💡 業者を活用するのもアリ!
遺品整理業者 → 一括で片付けたい場合
仏壇・位牌の供養業者 → 適切に供養・処分


4. 遺品整理をする際の注意点

✅ 相続トラブルを避けるために「勝手に捨てない」

  • 遺産分割が終わる前に 勝手に遺品を処分するとトラブルの原因になる
  • 兄弟姉妹がいる場合は、事前に合意を取ることが大切

遺品整理の基本と準備

1. 遺品整理はいつから始めるべき?

遺品整理を始めるタイミングは人それぞれですが、一般的には以下の時期に行われることが多いです。

  • 四十九日後:心の整理がついた頃に少しずつ進める
  • 相続手続きの完了後:不動産や貴重品の整理が必要になるタイミング
  • 賃貸物件なら早めに:退去期限がある場合、1か月以内に行うことが多い

焦る必要はありませんが、時間が経つほど手をつけにくくなることもあるため、気持ちが落ち着いたら少しずつ進めるのが理想です。

2. 遺品整理に必要な準備

スムーズに整理を進めるために、以下の準備をしておきましょう。

  • 必要な道具を用意する(ゴミ袋、段ボール、マーカー、軍手 など)
  • 親族と話し合いをする(形見分けのルールを決める)
  • 重要書類を確認する(通帳、契約書、保険証券 など)

特に貴重品や重要書類は、遺産相続にも関わるため、最初に分けて保管することが大切です。

3. 遺品整理の心構え

遺品整理は単なる片付けではなく、故人との思い出を整理する時間です。

  • 無理に捨てず、気持ちの整理がつくまで時間をかける
  • 「思い出の品」と「不要な物」を分ける
  • 自分だけで抱え込まず、家族や友人の助けを借りる

「親が大切にしていた物を捨てるのは気が引ける…」と悩むこともあるかもしれません。その場合は、「保管」「寄付」「供養」などの選択肢を考えると気持ちが楽になります。


遺品整理の具体的な手順

1. 重要書類と貴重品の整理

まず最初に、遺産相続や手続きに関わる重要なものを探します

【主な重要書類】

  • 通帳・キャッシュカード
  • 保険証券(生命保険、年金関連)
  • 不動産の権利書
  • 契約書類(ローン、クレジットカード など)

【貴重品】

  • 現金・貴金属・骨董品
  • 宝飾品やコレクション品
  • 印鑑・パスポート

これらは、他の遺品と混ざらないように別の箱や封筒にまとめて保管し、相続人で共有しましょう。

2. 遺品の仕分けと処分方法

次に、遺品を以下の4つのカテゴリに分けます。

  1. 残すもの(写真、思い出の品、大切な家具など)
  2. 形見分けするもの(親族や友人に渡すもの)
  3. 寄付できるもの(寄付団体へ)
  4. 処分するもの(壊れたものや不要なもの)

判断に迷ったときは、一度保留ボックスに入れ、数日後に再確認するのがおすすめです。

3. 家具や家電の処分方法

大型の家具や家電は処分に手間がかかるため、処分方法を事前に調べておくとスムーズに進みます。

  • 自治体の粗大ゴミ回収を利用(地域によって手続きが異なる)
  • リサイクルショップで買取依頼(状態が良いものは売れる可能性あり)
  • 家電リサイクル法対象品は適切に処分(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)

不用品回収業者を利用するのも一つの方法ですが、悪質な業者も存在するため、事前に評判を確認しましょう。


遺品整理を業者に依頼する場合

1. 遺品整理業者を利用するメリット

自分たちで整理が難しい場合、専門業者に依頼するのも一つの方法です。

【メリット】

  • 短時間で整理が完了する
  • 遺品の処分も一括対応してくれる
  • 精神的な負担が軽減される

特に、遠方に住んでいる場合や仕事で時間が取れない場合は、プロに任せることでスムーズに進められます

遺品整理メニュー背景

この記事を書いた人 増田 祐次

2000年に遺品整理・孤独死の特殊清掃専門の遺品整理クリーンサービスを創業、2010年に株式会社ToDo-Company として法人化し専門チームの孤独死清掃本部を設立、遺品整理人を育成している。「遺品整理人®︎商標登録:第5967866号」 受賞歴:銀賞 2018 NEW YORK FESTIVAL LONELY DEATHS (孤独な死) ザ・ノンフィクション「孤独死の向こう側 ~27歳の遺品整理人~」視聴率歴代7位

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