遺品整理の食器、処分と形見分けはどうする?ブランド食器の扱い方まで

2018/9/27

故人の家を片付ける「遺品整理」では、食器棚の奥から思いのほか大量の食器が出てくることが少なくありません。遺品整理の食器をどう処分すればいいのか、形見として残すべきものの選び方から、処分方法、ノリタケやマイセンといったブランド食器の扱い、業者に依頼する際のポイントまで、この記事でまとめて解説します。

まずは食器を「取捨選択」することから

普段の食事に使う食器の適正な数は、実はあまり知られていません。他の家庭と比較する機会もほとんどないため、形見として残すのにちょうどいい枚数を判断するのは意外と難しいものです。食器をすっきり整理するには、「本当に必要な枚数」を意識することがポイントになります。

自分の家に似たような食器がある場合は持ち帰らない

故人の食器を形見として持ち帰るとき、自宅にすでに似たような食器があるなら見送るのがおすすめです。結局のところ、日常使いでは慣れ親しんだ自宅の食器を選んでしまうことがほとんどだからです。

持ち帰った食器は「思い出」としての価値はあっても、実際の出番は少なくなりがちです。食器のデザインには一人ひとりの好みがあるため、たとえ似たタイプであっても、自分で選んで買った食器のほうを自然と使ってしまうものではないでしょうか。

自分の家に似たような食器がある場合は持ち帰らない

どの食器を持ち帰るべきか

やみくもに持ち帰るのではなく、まず自宅の食器棚を確認し、「自宅にないタイプ」を優先的に選ぶのがコツです。

故人宅の食器棚の前に立ったら、一枚一枚手に取りながら「使いたいか、使いたくないか」を判断していきましょう。

好みに合わないものは処分対象に、気に入ったものは自宅にあるかどうかで残すか決めていくとスムーズです。

似たタイプを持ち帰っても、結局は食器棚の奥にしまい込んだままになってしまうケースは少なくありません。

なお、ご自宅に仏壇がある場合は、故人が使っていた食器の中から数枚をお供え用の皿として残しておくと、他を処分する際の気持ちの負担も軽くなるかもしれません。

どの食器を持ち帰るべきか

和食器が5枚、洋食器が6枚組なのはなぜ?【遺品整理の豆知識】

洋食器は6客セット、和食器は5客セットが定番ですが、この違いにはっきりとした理由をご存じでしょうか。実はいくつもの説があり、どれも決定的な根拠とまでは言い切れません。

和食器にまつわる説

  • 日本では奇数が縁起の良い数字とされているため(割れにくい数字として)
  • 割れても困らないよう、あらかじめ1枚多く5枚にしている
  • 十進法において5は計算がしやすく価格設定もしやすい
  • 亭主用2枚、来客用2枚、予備1枚という組み合わせ

どれも「なるほど」と思えるようで、決め手には欠けますね。

和食器にまつわる説

そのほかの諸説

  1. 茶道では、茶会で使う器が「5客1組」だったことに由来する
  2. 陰陽思想において奇数はめでたい数とされていた
  3. 陶器が結婚式などの祝事で使われる際、割り切れる数字(4や6)を避けた
  4. 贈答用として業者側が「5客1組」を定着させた

結局、どの説も似たような理由に行き着いてしまいますが、時代ごとの家族構成に合わせて数が変化してきたと考えるのが自然かもしれません。現代では4人家族を想定した「4客セット」が主流になりつつあります。

処分した食器はリサイクルで生まれ変わる

処分した食器はリサイクルで生まれ変わる


長年、割らないよう大切に扱ってきた食器を手放すとなると、なんとなく後ろめたさを感じてしまう方も多いはずです。

とはいえ、そのまま保管しておいても、その後活用する機会はほとんど訪れないのが現実です。

使わなくなった食器は、リサイクルという形で誰かの役に立っています。処分することは決して「終わり」ではなく、別のものへと生まれ変わる「始まり」でもあるのです。

回収された食器はリサイクル工場に運ばれ、粉砕された後、新たな食器の材料になったり、歩道のコンクリート材に混ぜられたりして再利用されていきます。

すべて埋め立て処分にしてしまうと、いくら土地があっても足りなくなってしまいます。リサイクル技術によって資源として蘇っているのです。

気になる方は思い切って自分で割ってみるのも一つの手

食器を割る行為には当然、音の問題が伴います。しかし実は、食器を割ることによるストレス発散効果は科学的にも裏付けられているそうです。

かつて夫婦喧嘩の場面で、お皿が飛び交う光景が描かれることがありました。これは、人が強いストレスを感じたときに物へ当たってしまう心理が背景にあると言われています。

割れる音を聞いた瞬間に高揚した気分がすっと落ち着くそんな経験をした方もいるかもしれません。無意識のうちに、割るという行為がストレス発散になっていたのでしょう。

鎌倉にある鎌倉宮


実際に、皿を割ることで厄払いができるとされるお寺も存在します。

鎌倉にある鎌倉宮には、「厄割り石」という厄除けスポットがあります。

境内にはいくつもの厄払いスポットがありますが、その中でも人気なのがこの「厄割り石」です。

厄割り石

小さな素焼きの杯に自分の息を吹きかけて厄を移し、それを石に向かって投げつけて割ることで厄除けになるとされています。

杯割りができる場所は、大鳥居をくぐってすぐ右手と、拝殿へ続く階段の下の右手の2箇所に用意されています。

割るという行為自体にちょっとしたアトラクション感があることもあり、厄除けを目的に多くの参拝者が訪れているそうです。

遺品の食器、実際どう処分すればいい?【自分で処分する場合と業者依頼の違い】

遺品整理の際に食器が大量に出てきて、使う人がおらず処分することになった場合、ご自身で対応するなら自治体の指定日に集積所へ出すことで収集してもらえます。

遺品整理業者に依頼する場合は、食器を食器棚から出さず、そのままの状態で任せて問題ありません。使い慣れた自宅の食器棚であれば取り出しやすいものですが、他人の家の食器棚から食器を出す作業は、思わぬ拍子に落として割ってしまうことが少なくないためです。

割れた破片を踏んでケガをするリスクもあるため、そのままの状態で業者に依頼したほうが安全といえるでしょう。

ブランド食器はどう扱われる?ToDo-Companyの取り組み

遺品整理で出てくるブランド食器ノリタケ・マイセン・ウエッジウッド・ロイヤルコペンハーゲンなどは、単純に廃棄されるのではなく国内で次の使い手へと橋渡しされるケースが多くあります。

ブランド品以外でも、未使用品であれば寄付という形で活用される仕組みが整っています。

遺品整理を専門に手がけるToDo-Companyは、できる限りゴミにしないことを方針として掲げ、一般的な不用品回収業者以上に徹底したリサイクルに取り組んでいます。査定・買取に対応している業者もあるため、ブランド食器が多い場合は事前に確認しておくと安心です。

故人が遺した食器が意外と役立つことも

ここからは、高齢者やその介助をする方にとって「食べやすさ・食べさせやすさ」を追求して作られた食器をご紹介します。将来、自分自身が高齢者になったときにも役立つ情報かもしれません。

故人が遺した食器が意外と役立つことも

唇に負担をかけずスッと食べられるスプーン

握力が弱くなったお年寄りでも扱いやすいオリジナルスプーンがあります。

大分県・湯布院の木工カトラリー専門店「甲斐のぶお工房」が、天然木を使い一本一本手作業で仕上げているスプーンです。

温かみのあるつややかな木の質感と、緩やかにカーブした握りやすい持ち手が特徴で、お年寄りとその介助者の双方から支持されています。

スプーンの先端が薄く設計されているため唇に引っかかりにくく、口の中からスムーズに引き抜くことができます。

先端の幅も狭めなので、大きく口を開けにくい方でも使いやすく、誤嚥防止にもつながります。

唇に負担をかけずスッと食べられるスプーン

首を傾けずに飲める、誤嚥対策の湯呑み

緩やかなくびれで滑りにくく握りやすい、涼やかな青い柄がおしゃれな介護用湯呑み「ほのぼの有田焼」。

握力や腕の力が弱ってコップをつかみにくい方、飲み込む力が落ちてむせやすい方の悩みに配慮して作られた介護用の湯呑みです。

日本歯科大学の口腔リハビリテーション専門医が監修し、嚥下機能が低下した高齢者でも飲みやすいよう工夫されています。

中空の二重構造により外側に熱が伝わりにくく、熱いお茶を入れてもしっかり持てるのが特徴です。さらに内側がV字状にすぼまっているため、軽く傾けるだけで自然と口に飲み物が流れ込み、首を大きく傾ける必要がありません。

介護を受ける方にとって、頭と首を後ろに反らして飲む動作は思いのほか負担が大きいものです。この湯呑みなら姿勢を大きく変えずに飲めるため、体への負担も軽減されます。

首を傾けずに飲める、誤嚥対策の湯呑み
飲み込む力が落ちてむせやすい方の悩みに配慮して作られた介護用の湯呑み

最後の一口までしっかりすくえるお皿

曲線の美しいフォルムが特徴の白山陶器「COMMO」シリーズ。

食べ物をすくいやすくすることをコンセプトに設計されたシリーズで、お皿の縁が少し反り返っており、スプーンをそのふちに沿わせて食べ物を乗せやすくなっています。

おかゆのような流動食から小さな豆まで、無理なくすくえるよう工夫されています。

最後の一口までしっかりすくえるお皿

食器が滑りにくくなる便利なトレイ

両サイドが緩やかにカーブしていて持ちやすく、食器が滑りにくいノンスリップ加工を施した「アイネストシリーズ カーブマット&トレイ」。

グラスを乗せたまま多少傾けても滑り落ちにくい設計になっており、高齢の方が食事を運ぶ際にお盆が揺れても食器が落下しにくくなっています。

トレイの両端が持ち上がったシンプルな形状で、手にフィットしやすく、グラスや食器を置くとしっかり吸い付くようにとどまり、ある程度の傾きにも耐えられます。

食器が滑りにくくなる便利なトレイ

よくある質問(FAQ)

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遺品整理の食器は何枚くらい残すのが目安ですか?

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明確な正解はありませんが、自宅の食器棚にないタイプ・仏壇のお供え用など、実際に使う用途がイメージできるものに絞ると管理しやすくなります。

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遺品整理でブランド食器が出てきたら、処分せずに済む方法はありますか?

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ノリタケ・マイセン・ウエッジウッド・ロイヤルコペンハーゲンなどのブランド食器は、買取や査定に対応しているリサイクル業者もあります。処分前に一度査定を依頼するのがおすすめです。

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食器を業者に依頼する場合、自分で食器棚から出しておく必要はありますか?

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いいえ、食器棚に入ったままの状態で問題ありません。無理に取り出そうとすると落として割れたり、ケガをしたりするリスクがあるため、そのままの状態で業者に任せるほうが安全です。

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食器を割ることに罪悪感がある場合、どうすればいいですか?

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仏壇があるご家庭では、故人が使っていた食器を数枚だけお供え用として残す方法もあります。また、食器はリサイクルによって新たな製品や道路のコンクリート材などに生まれ変わるため、廃棄=消滅ではないと考えると気持ちが楽になるかもしれません。

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