孤独死が発生した際、通常のハウスクリーニングでは対応できない「特殊清掃」。
「一体いくらかかるのか」「なぜ業者によって見積もりが違うのか」と不安になる方も多いでしょう。
結論から言うと、特殊清掃+遺品整理(遺品撤去)を合わせた全国的な総額平均は約63万円(日本少額短期保険協会「孤独死現状レポート」より)です。しかし、実際には「部屋の間取り」と「現場の状況(死後日数や場所)」によって数万円で済むケースから100万円を超えるケースまで激しく変動します。
この記事では、部屋別・状況別のリアルな費用相場を分かりやすく解説します。
1. 【部屋別(間取り別)】特殊清掃の費用相場

間取りが広くなれば、それだけ「作業人員」「搬出する遺品の量(残置物)」「消臭・消毒をかける面積」が増えるため、ベースの料金が上がります。
| 間取り | 特殊清掃・消臭の相場 | 遺品整理の相場 | 総額の目安 |
| 1K / ワンルーム | 約3万〜15万円 | 約5万〜12万円 | 約8万〜27万円 |
| 1DK / 1LDK | 約7万〜20万円 | 約8万〜20万円 | 約15万〜40万円 |
| 2K / 2LDK | 約10万〜30万円 | 約12万〜35万円 | 約22万〜65万円 |
| 3DK / 3LDK以上 | 約15万〜40万円 | 約16万〜50万円 | 約31万〜90万円 |
| 一戸建て | 約20万〜50万円 | 約25万〜70万円以上 | 約45万〜120万円以上 |
2.【状況別】費用を左右する4つの決定的な要因
特殊清掃の料金は、間取り以上に「現場がどんな状況か」で大きく幅がでます。見積もりが高くなる代表的な4つの状況を見ていきましょう。
① 発見までの期間(死後日数)と季節
- 冬場・早期発見(1〜2日):低〜中度(追加費用なし〜少額) 体液の広がりが最小限で、腐敗臭も壁やクロスに染み付いていないため、基本料金の範囲内で収まりやすいです。
- 夏場・長期間(数週間〜数ヶ月):重度(数万〜数十万円のプラス) 夏場は2〜3日で遺体の腐敗が進みます。体液が床下にまで達し、ハエやウジなどの害虫が大量発生している場合、何度も除菌・害虫駆除(1回1万〜5万円)を繰り返す必要があり、オゾン脱臭機を何日間も稼働(1日約3万円〜)させるため高額になります。
② 亡くなっていた「場所」
- 布団・ベッドの上(比較的軽度) マットレスや布団が体液をある程度吸収してくれるため、床へのダメージが少なく、寝具の撤去(1万〜3万円)と部分清掃で済むことがあります。
- フローリング・畳の上(中〜重度) 体液が床材を突き抜けて「床下のコンクリートスラブ」にまで達している場合、フローリングの解体・撤去(数万円)やコンクリートの洗浄と消毒(3万〜8万円)が必要です。
- 浴室(お風呂場)(最重度:プラス10万〜20万円) 追い焚きがついたままだったり、浴槽内でドロドロに腐敗が進んでしまった場合、排水管の高圧洗浄(約2万〜5万円)や、浴槽・浴室全体の超強力な解体・清掃(8万〜15万円)が必要になり、最も費用が高くなります。
③ 部屋が「ゴミ屋敷」化していた場合
孤独死の現場の数割は、セルフネグレクト(自己放任)によるゴミ屋敷状態になっています。 この場合、まず大量のゴミを処分しないと特殊清掃(汚れの特定・消臭)が始められません。 処分費用として、2トントラック1台あたり約8万〜12万円が間取りのベース料金にそのまま上乗せされます。
④ リフォーム(原状回復工事)の有無
賃貸物件などで、管理会社から「次の人が住める状態(原状回復)」を求められ、壁紙(クロス)の全面張り替えや、床下の基礎工事、キッチンの交換などが必要になった場合、清掃とは別に20万〜50万円以上のリフォーム費用が発生します。
3.実際の見積もり・請求事例シミュレーション
事例A:【軽度】1K・冬場に死後3日で発見
- 特殊清掃(汚れ部分除去・消毒):50,000円
- オゾン脱臭(1日):30,000円
- 遺品整理(家財少なめ):60,000円
- 【合計】約140,000円
事例B:【重度】1DK・夏場に死後2週間で発見(フローリング浸透)
- 特殊清掃+害虫駆除:80,000円
- 床材(フローリング)の一部解体:30,000円
- 床下コンクリート消臭・コーティング:50,000円
- オゾン脱臭(3日間稼働):90,000円
- 遺品整理(2トントラック1台):100,000円
- 【合計】約350,000円(※別途、後日の内装リフォーム代がかかる場合あり)
4.費用を少しでも抑えるためのアドバイス

- 「初動の対処(一次処置)」をすぐ依頼する 「費用を比較してから…」と何日も放置すると、臭いや体液の汚れが広がり、結果的に見積もりが倍増します。まずはにおいと汚れを止める「初期消臭・消毒(数万円)」だけを当日に依頼するのが鉄則です。
- 遺品整理の「買取」を行っている業者を選ぶ 家電や骨董品、ブランド品などをその場で買い取り、清掃費用から相殺してくれる業者を選ぶと、総額を数万円単位で浮かせることができます。
- 「孤独死保険(少額短期保険)」や特約を確認する 亡くなった方が賃貸住宅の入居時に「孤立死対応の保険」に入っていた場合、あるいは大家さんが「家主向けの孤独死保険」に入っていた場合、清掃・リフォーム費用が最大数十万〜100万円までカバーされるケースがあります。必ず契約書を確認してください。
実際の現場で感じること

特殊清掃の業者というのは「実際にできないのに謳ってしまって片付けのみを特殊清掃と言っている業者が大半です」
遺品だけを片付けても「におい」や「汚れ」が消えることは絶対にありません。
業者を選ぶ際にはどのような工程で作業をおこない、最終的に環境基準まで臭いを抑えることができる保証を聞くことです。
そして、初期の段階では中々気付くことができない孤独死ですので誰かが気にしていなければ月日があっという間に過ぎて行ってしまいます。
警察の検証が長引けば長引くほど「部屋」というのは悪化へ進んでいってしまいます。
本来は早くに依頼していただければ戻せた部屋も戻すことが困難になってしまうことがございます。
費用相場に関しては大体3週間位が発見までの平均でそこから警察の検証が終わるまで伸びてしまいますので、総額的には60万円~80万円の費用が現実的となっています。