遺品整理の実際にトラブルと事例と引っかからない方法

2021年3月20日

遺品整理で実際にトラブルになった方はなぜ、そのような業者に自分が引っ掛かってしまったのかを後々後悔することになりますが、私たち専門家の情報をきちんと知っておけばそのようなトラブルに遭う可能性は皆無となります。

遺品整理は儲かる」そんな謳い文句で全国に1万社あると言われる遺品整理業社(法人・個人含む)、きちんとした志で始める人もいればお金目当てで始める人もいて、お金目当てで始める人が約9割いるとして正義感を持って始める人が1割くらいしかいないのが残念で仕方がありません。

専門家から結論を言います。ココに注意

見積もり比較サイトが多くなってきましたが、それらは登録業者からマージン(手数料)を取り紹介しているだけのサイトであります。当然登録業者の利益は少なくなりモチベーションも低下し低品質なサービスへの悪循環になりますので「遺品整理業者」を探す際にはそのような比較サイトを利用せずに直接業者に連絡して相談する方がご遺族にはメリットがあると思います。

ポイント

この記事は遺品整理人である専門家が実際の現場での知見を遺品整理で困っている方へ向けて発信している記事となっています。もし、あなたの周りで遺品整理に困っている方がいたらその人に記事を教えていただけたらうれしいです。より多くの方に記事をお届けし悩みを解決することができればと願っています。

ココがポイント

私たちは遺品整理の専門家として本当の情報を厚生労働省などの情報の元皆様にお伝えしています。もちろん同じ業界だからといってダメな業者の肩を持つこともありません。

遺品整理人 本田
遺品整理人 本田

こんにちは、遺品整理専門家の田中です。今回は私が監修し「遺品整理のトラブル」をわかりやすく正直にご紹介いたします。

私たちの記事は実際にあった事例と国民生活センターの事例も踏まえながら情報を発信しています。これらはいくら呼びかけたとしても、ご遺族が気をつけて業者を選ばなければならないし後から料金を増やそうとする業者も年々増えつつあります。

そして、遺族に業者選びに失敗しないようにしてほしいという願いを込めて記事を出していますので、ぜひ参考にして業者が必要なときに「あのページにこんなことが書いてあったな、注意しよう」と参考にしてください。

実際にあった遺品整理トラブル

このトラブルは実際に弊社に相談があったトラブルです。相談者はご遺族、名前や場所などの情報は個人情報保護の観点からご紹介はできませんがここ2・3年の間でトラブルが増加しているように感じます。

  • ケース1:見積もり料金が作業時に増えた
  • ケース2:業者紹介サイトの下請け業者は荒い
  • ケース3:色々なところから電話が来るようになった

見積もり料金が作業時に増えた

まず、このようなトラブルが非常に多いです。「見積もり料金から増えません」と言いつつ作業時にオプションをつけて増やしていくケースなのですが、それらは最初から安い見積もりで契約をとり、後から増やす算段をしている業者の常套手段です。主に不用品回収の業者が使う手段で「とにかく安く」という消費者の心を動かす手法で契約を取ることが多く、実際に作業になると「その時はこれを言われていなかった」といって料金を増やしていきます。

また、見積もり時に明確な納期を提示することをせず「作業がいつ始まるかわからない」「やってみないと量がわからない」「タンスなどをそのまま出すことができなかったため解体する手間があった」などとにかく後から料金を増やすことを念頭に契約を取ることが多いため、安さを前面に出して契約を結んでしまうとトラブルになる可能性がはるかに高くなります。

「作業がいつ始まるかわからない」安さを前面に出して契約を取るため業者が空いている日に作業をしようとします。そして何ヶ月という月日が流れ、電話すると「早急に作業が必要ならば料金は上がる」といった感じになる。最初から業者としては空いている日やオプション料金を取ることを狙っての契約のため、そのような料金トラブルや納期トラブルになってしまいます。

業者紹介サイトの下請け業者は荒い

「遺品整理は儲かる」と勘違いして最近になって色々なベンチャー企業が参入してきた「業者紹介サイト」これらの多くは相見積りを盛んに消費者に投げかけ低品質な業者を紹介する。

なぜならば、登録している業者に仕事紹介がなければ運営できない紹介サイトだからです。紹介サイトは結果、相見積もりをしてもらえば紹介サイト側は業者に顔が成り立つという仕組みになっておりその上、紹介マージン(手数料)も手に入る仕組みとなっています。

登録している業者は、マージンを支払い利益が薄くなる上モチベーションも低下し遺族から頼まれた遺品整理の作業品質も低下するといった悪循環になります。

儲かるというのは遺品整理業者ではなくて登録すればするほど運営サイトが儲かる仕組みになっており、それに気づかない業者が少ないことや自分でホームページでの集客、情報発信ができない便利屋が登録しているケースが多くなっていて作業品質がもともと低く、それによりもっと低くなることで遺族とのトラブルに発展してしまうことが少なくありません。

色々なところから電話が来るようになった

遺品整理を依頼したらその後、「着物買取や貴金属買取、土地活用・絵画営業・古物買取」などの複数の業者からひっきりなしに電話が遺族にかかってくるようになった。

低品質な業者が遺族の情報をそれらの業者に流し電話番号を仕入れ、遺族にここぞとばかり営業をかけてくる手段。遺品整理の着手までに日数がありその間に遺品の量を少なくするためのほか、業者が業者に売り渡しを行なっているケース。

業者同士でやるのならば手間がかからないが、そもそも遺族が処分しないものを物色して買取業者に連絡し手放すようにすすめ、もし売買成立したら買取業者が遺品整理業者に成功手数料を支払い思い出の遺品がなくなってしまうトラブルとなります。

遺品整理の見積もりを頼んだつもりでもそのような欲の深い業者に依頼すると思い出として残しておくものも強引な買取営業で騙されてしまうことも十分にあり、今では買取業者が遺品整理業者を偽り訪問するケースもあるので注意が必要になってきます。

それらのトラブルを確実に回避するポイント3つ

  • 見積り担当者に署名捺印、一筆をもらう
  • 一括見積り・業者紹介サイトを使わない
  • 信頼できる業者に依頼する

見積り担当者に署名捺印、一筆をもらう

訪問見積もりの担当者に「作業時や不当な料金吊り上げの場合には担当者責任とする」という一筆と署名捺印を見積書に記載してもらうこと。

会社の体質で作業時にオプション・吊り上げ料金体質ならばサインできないですし、追加には追加の別契約書を作成する必要があります。

大切なことは見積もり時に、どこからどこまでの契約なのかをはっきり確認しておく必要があります。

一括見積り・業者紹介サイトを使わない

一括見積りサイト・紹介サイトはマージンが発生しています。そのサイトから見積りの依頼があった場合、成約すれば業者側からサイト側へ手数料を支払うといったケースが多いです。

しかし、登録業者すべてはマージンの分の手数料を上乗せして見積りに記載するため結局マージンは遺族が払うことと変わりはありませんので見積りサイトを利用することはおすすめできません。

登録業者は、専門業者ではなく便利屋などの個人業者が多く登録しており遺品の取り扱いについても安さでマージンが払えなくなり不法投棄にも繋がりますので注意しましょう。

信頼できる業者に依頼する

ほとんどの着物買取・切手買取などの業者の場合、本当に買取するのはごくわずかです。いいものだけを持っていき買取できないものはほとんど残していくことになります。

そうやって時間を使うことよりも信頼できる業者を探して依頼する方が遺族のために一生懸命になってくれます。専門に業を行なっているところを探すならば電話することでわかりますので見積りをする前に相談してみましょう。

インターネットで綺麗なサイトを作ってくれるところはホームページ作成業者でいっぱいありますが綺麗だからといってそれが専門業者とは限りません。

ちなみに、弊社の対応としまして電話に出るのはアウトソーシングのオペレーターではなく毎日現場に出ているスタッフが電話に出るようになっているので相談はもちろんのこと様々な質問にもお答えできることでご安心をいただいております。

直接現場に出ているスタッフと会話することで相談しずらい内容でも間に人を交えることがないので信頼的には大きな判断材料になると思います。

商標登録:遺品整理人®︎は有志の集まりです。

特許庁認定「遺品整理人」
「遺品整理人」という商標は特許庁に登録されており、業界の中でも行政と意見交換をしたり業者でも対応範囲の横の連携をとったりして様々なご依頼にお応えできるように取り組んでいる団体です。

もちろん紹介したからといって業者間やご遺族に手数料が発生するわけでもありませんし、技術面で信頼の置ける業者と連携していますので安心して任せることができると思います。

業者間の審査基準がある一定の水準にみたなければ「遺品整理人」とは認めておらずそのブランドは誰でも名乗ることができないことが特徴となっています。

「遺品整理人」というブランドは実際に私たち専門家がその業者を訪れ遺品整理専門に営業しているかを確認しています。そして、作業面でも修行の工程を終了していただかなければ遺品整理人の修了証と団体名としても加入できないようになっており簡単にはなることができませんが、本当に遺族のために遺品整理専門業としてやっていきたいという方にとっては「修行してよかった」と思うのとご遺族が安心して依頼できる会社になると思います。


しかし、最近では民間資格で誰でもレポートとお金を払って看板を掲載している協会がございますが、それはお金儲けだけ考えている人でも所得できる資格です。レポートを出して受理してもらえば簡単に発行される仕組みなのでどんな人でも所得できます。


遺品整理業者の実態について総務省に協力いたしました。

総務省協力

遺品整理業は専門に業として行なっている業者は2018年では10社もありませんでした。なぜ、トラブルが増えてきたのか。私たちが遺品整理サービスを始めた頃の20年前には「遺品整理」という言葉すらなかった時代にトラブルになるようなことはありませんでした。

なぜならば、それほど遺品整理(亡くなった人の荷物の片付け)に興味を持つ人がおりませんでしたし、そういった仕事を表立っていうと敬遠される時代でもあったからです。

縁起というものを前提におくならば、人の死に関わっている人と関わると「縁起が悪い」という風潮がありそういった言葉を言われとても悲しくなったことを覚えています。

しかし、専門業社が10社もない時代に遺品整理業社は世間に認知され始め次第に注目されるようになっていきました。今では専門業社は増えましたがそれでも日本全国で20社もありません。

では、どういった職種が参入し混ざり合った業界になっているのか、

  1. 不用品回収の業者が遺品整理に参入
  2. 便利屋が遺品整理に参入
  3. 運送業・解体業が遺品整理に参入

不用品回収の業者が遺品整理に参入

不用品回収業社がトラブルになる理由は、「料金釣り上げスタイル」だからです。
不用品回収(粗大ゴミ回収)を行なっている業者がその延長線上で遺品整理に力を入れ始め「追加ありき」のスタンスでトラブルを引き起こしました。主に引き上げた荷物は海外へ輸出する業者がほとんどでヤード業社と呼ばれる業者に引き渡しその売った資金で売り上げを出すようにしています。

なぜ、不用品回収業社は「追加ありき」で見積りをするのでしょうか。それには不用品回収業者は数多く存在し安さ合戦を行い処分する費用が捻出できずに輸出する方法をとったのですが輸出先で物があふれ輸出に制限がかかるようになり輸出できなくなったもの(在庫)を抱えることになりました。

安さ合戦で見積りをして契約を取るスタンス、そして作業が始まるとあれやこれやとオプションをつけ始め次第に料金を釣り上げていく姿勢は不用品回収では通用するのかもしれませんが、遺品整理ではその方法はトラブルの素となってしまいます。

遺品整理専門業社はそのような後から費用を増やすようなことはしません。むしろ懸命に遺族の役に立とうとしています。不用品回収業社がそのような「釣り上げスタンス」をとっているならば遺族はホームページをよく隅々まで見て「不用品回収」という文字があるかどうか確認し依頼の判断材料として考慮してみてはいかがでしょうか。

便利屋が遺品整理に参入

便利屋が遺品整理のトラブルになる理由は、「荒い作業と納期を守らない」ことです。
以前に実際に弊社へ相談された方のほとんどが、故人が大切にしていたものを無下に扱ったりタンスなどを断りもしないで目の前で解体したり、作業の期日を聞いてもいつ終わるかわからない返答で今日で何回目の作業をしたという返事ばかり。

故人が亡くなっても思い出はまだその家にあります。そこで大切にしていた遺品を蹴ったり投げたり、解体したりすれば心証は悪くなっていきます。そんなことも御構い無しにやってしまう便利屋はトラブルに関しても逆ギレをするケースが実際にあるようです。

もしも、便利屋の遺品整理に依頼してしまい作業に不信感が出てきたらそこで作業を中断し、新たに遺品整理専門業社に依頼することをお勧めいたします。

便利屋は一人親方が多いので作業するスタッフも派遣アルバイトやスポットバイトのいつも遺品整理に従事しているスタッフとは異なります。そのためスタッフにばらつきがあり遺品を粗大ゴミと勘違いして扱ってしまう傾向もあります。

運送業・解体業が遺品整理に参入

これは数年前、弊社に実際に掛かってきた電話内容ですが、現在運送業を営んでおり人から遺品整理は儲かるなどという話を聞いて同じ運ぶ仕事ならできるんじゃないかと勘違いした運送業の経営者からの電話でした。

そして、遺品整理のアルバイトをしてあげるからバイトの日給を出してくれといってきました。遺品整理の作業を教わる姿勢でもなくアルバイトしてやるからといって日給をもらうスタンスでとてもこのような人や運送業の経営者が残念に思いました。

「何もわからない人が人様の遺品を触ってはいけない。」

ましてサイドビジネス程度で考えているならば参入して欲しくないのですがそのような運送業者が参入してしまう業界でもあるのです。やり方もわからず遺品整理に手を出し、儲からなければやめるというスタンスは業界を汚すだけではなく一生懸命この業界で専門として働いている人たちも侮辱しているにすぎませんし、何よりもそのような運送業に遺品整理を依頼してしまうご遺族が気の毒でなりません。

遺品整理のトラブルに巻き込まれないためにご遺族がすること

検索すると専門も兼業もごちゃ混ぜに表示されてしまいますが、それらのページを見たときに「ペラページ」「様子がわからないページ」などを確認しましょう。

  • ペラページ
  • 様子のわからないページ

ペラページ

ペラページとは1ページだけの縦に長いページです。主にランディングページとして呼ばれますがそのページだけしかなく「0円キャンペーン!お見積もりで10%引き」などと書いてあれば不用品回収業のページです。

隅々までよく確認し「不用品回収」の文字がないところに依頼しましょう。
ホームページは業者に頼めば綺麗なペラページを作成してくれますが、会社の表示は誤魔化せません。むしろペラページには会社概要すらない会社もありますので会社概要を確認することも必要です。

様子のわからないページ

検索して出てきたサイトが遺品整理専門業なのか、遺品整理のページだけ出てきたのかトップページを確認すればわかりますが、そのサイト自体が内容が薄く詳細が記載されていないようなサイトであれば注意しましょう。

遺品整理専門業であればご遺族に失敗して欲しくないため、遺品整理に関わる様々な情報を日々発信しています。弊社もブログやトップページなどで遺品整理に役立つ記事を常に更新しているため情報は常に新しい記事を発信していますし少しでも役立つように心がけています。

しかし、何ページしかない遺品整理業のサイトは創業年数も浅いかもしくは件数自体がなく実際の作業品質も低いことが考えられますのでホームページのキレイさだけで判断するのではなくて「掲載してある情報」が遺品整理に役立つことなのかを見極める必要があります。

遺品整理トラブルにあってほしくない

遺品整理人 本田
遺品整理人 本田

貴重なお時間に長い記事をお読みいただきありがとうございました。
ここまで、遺品整理のトラブルについてご説明させていただきましたが少しでも業者選択が重要なことがおわかりいただけたでしょうか。

私たちは、行政と連携できるところは連携して遺品整理業界の透明化を考えています。ですが、一部に不健全な業者が存在していることは事実でありとても残念で仕方がありません。

どの業界も、その一部に悩まされることはあると思うのですが「遺族を騙す集客」というのは見過ごすわけにも行きませんしその情報はこのように記事としても発信し、行政とも話し合いを重ねて社会貢献ができればと願っています。

もし、家族が亡くなって遺品整理業社が必要になったとき探している人の代わりにこのようなところを注意した方が良いといってあげられるのはこのページを見ているあなたしかいませんし、トラブルに巻き込まれないことで人の助けになれると思います。

 

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